メンバー

TOP > メンバー > 室屋 晃子

室屋 晃子

名前 室屋 晃子 (Muroya, Koko)

助教

E-Mail kmuroya (emailアドレスには@kurims.kyoto-u.ac.jp をつけてください)


研究内容 プログラム理論の研究

紹 介
計算機プログラムの様々な性質を数学的に取り扱う意味論の研究に軸足をお いている。特に,プログラムの実行モデルを用いた意味論に注目し,実行モデ ルからのプログラミング言語設計の導出や,プログラムの等価性判定に適した 実行モデルの設計などにより,プログラムの種々の利用局面に理論的な見通し を与えることを大局的な目的としている。
プログラムの性質として最も重要なものは実行結果であるが,その他にも時 間コスト・空間コストといった実行効率は無視できない。更に近年の機械学習の 普及によって重要度を増している性質が,プログラムの表現する計算過程であ る。プログラムそのものが機械学習モデルの表現となり学習において動的に修 正される,つまりプログラム中の一部の計算過程がそのプログラムの実行によっ て動的に解析・利用・修正される,という新しいプログラミング現象が起きて いる。
このようにプログラムの解析だけでなく実行においてもプログラムの様々な 性質が関わってくる状況の理解を深めるべく,実行結果に注力しがちな従来の 意味論の諸手法を元にしつつ,様々な性質を一括して表現できる実行モデルの 構築を軸にした研究を行っている。
具体的には,実行コスト解析に有用である意味論の二手法(ネットワークの 動的書き換え意味論と情報フロー意味論)を組み合わせた新たな実行モデルを 構築し基礎技術として用いている。これは当初,情報フロー意味論の拡張の研 究[1,2]で得られた観察を元に,プログラム実行の合理的な時間コストを与え る目的から提案したものである[3,4]。この新しい実行モデルでは,プログラ ムはネットワークとして表現され,その実行はネットワーク上の情報フローの 伸長過程とネットワーク自体の書き換え過程の組み合わせで表現される。この ようなネットワークと情報フローの協働による実行の表現の有用な特徴として, まず,時間・空間コスト,実行結果,計算過程をまとめて取り扱えることが挙 げられる。この特徴を活かして,機械学習のプログラミング基盤の構築を意味 論と言語設計の双方から目指す研究を行っている。例えば,機械学習でのモデ ル構築・予測・学習という三つの機能を備える関数型プログラミング言語につ いて,意味論と言語設計の両面から考察した[5,6]。
更に,ネットワークと情報フローを組み合わせた実行モデルの特徴として, プログラム実行を時間と空間の両面において局所的に表現できることが分かっ てきた。これにより,状態遷移系の双模倣関係を用いるなどしたプログラム実 行の局所的議論が可能となる。この局所性を追究することで,プログラムの等 価性を証明するための汎用的な手法を構築することも目指している。
  1. Naohiko Hoshino, Koko Muroya and Ichiro Hasuo. Memoryful Geometry of Interaction: From Coalgebraic Components to Algebraic Effects. In Proc. CSL-LICS 2014, pages 52:1-52:10, ACM, 2014.
  2. Koko Muroya, Naohiko Hoshino and Ichiro Hasuo. Memoryful Geometry of Interaction II: Recursion and Adequacy. In Proc. POPL 2016, pages 748-760, ACM, 2016.
  3. Koko Muroya and Dan R. Ghica. The Dynamic Geometry of Interaction Machine: A Call-by-Need Graph Rewriter. In Proc. CSL 2017, pages 32:1-32:15, Schloss Dagstuhl - Leibniz-Zentrum fuer Informatik, 2017.
  4. Koko Muroya and Dan R. Ghica. Efficient Implementation of Evaluation Strategies via Token-Guided Graph Rewriting. In Proc. WPTE 2017, volume 265 of EPTCS, pages 52-66, 2018.
  5. Steven Cheung, Victor Darvariu, Dan R. Ghica, Koko Muroya and Reuben N. S. Rowe. A Functional Perspective on Machine Learning via Programmable Induction and Abduction. In Proc. FLOPS 2018, volume 10818 of LNCS, pages 84--98, Springer, 2018.
  6. Koko Muroya, Steven Cheung and Dan R. Ghica. The Geometry of Computation-Graph Abstraction. To appear in Proc. LICS 2018, pages 749--758, ACM, 2018.

← BACK TO THE TOP

← BACK TO THE TOP

  • Follow on

Research Institute for Mathematical Sciences (RIMS)