Research

 

研究について

幼い頃から凝り性な割には飽きやすい性格でしたが、鴨川デルタで川の流れを眺めて自然の複雑さを改めて感じて以来、流体力学にのめり込むようになりました。流体力学は水や空気など日常にあふれている流れに関する物理学の一分野で、数学や工学と密接に関わって発展してきました。その流体力学を生物の遊泳や飛翔の問題に応用し、運動や力学の観点から生命の神秘にアプローチしたいと考えています。中でも、細胞スケールの微小生物の遊泳がメインターゲットです。日常のふとした瞬間に湧き出てくる素朴な感覚を大切にしていきたいと思っています。


バクテリアやプランクトン、精子といった微小生物の遊泳は、我々ヒトや魚とは推進のメカニズムが大きく異なっています。それは、ミクロスケールでは流体の粘性効果が大きくなるためで、微小生物の遊泳は「ハチミツの中を泳いでいる」と例えられるくらいです。実際にミクロスケールの遊泳を体験することはできませんが、微小生物が「どんな感じ」で生きているのか、数理的に「体験」することで理解したいと考えています。


微小遊泳の流体力学については、パーセルの講演(理系学部生以上向け、あるいは拙訳)を、私の研究については一般向け解説記事をご覧ください。


研究分野

専門は流体力学、特に微小生物の遊泳。 応用数学・数理生物学・生物物理学などが交差する学際領域。



研究テーマ

    ・ 流体中の生物の変形と流体方程式の対称性

    ・ 生物のスケールと遊泳の相似性

    ・ 鞭毛や繊毛による遊泳の安定性と効率性

    ・ 精子の遊泳と受精に関わる流体現象

    ・ 遊泳問題のための数理的、数値的な解析手法