1. | 「反応拡散系における爆発問題について」 | |
二宮 広和 氏(龍谷大・理工) | ||
Abstract: 反応拡散系とは, 常微分方程式系に(対角成分のみの)拡散項をつけた放物型偏微分方程式をいう. 拡散はそれ単独では空間一様化の効果をもっているが, 2成分以上の反応拡散系では,必ずしも空間一様化に作用しない. 反応拡散系において拡散はどのような役割を果たしているのか調べるために, 爆発問題を取り上げる.拡散によって解の有限時間爆発が, 引き起こされる例と,逆に爆発が抑止される例を紹介する. | ||
2. | 「Grothendieck の二重二十面体について」 | |
橋本 義武 氏(阪市大・理) | ||
Abstract:
二重(双)二十面体とは6点集合上のある構造であり,Grothendieck によって定義された.
これに関して次の話題を紹介する.
1.対称群のうち外部自己同型をもつものは6次対称群のみである. これは,6点集合が「双対」をもつことの現れと見ることができる. 6点集合の双対は二重(双)二十面体の集合として実現される. 2.6点集合とその双対の和である12点集合には「シンプレクティック構造」が入る. その自己同型群が12次 Mathieu 群である. さらにシンプレクティック12点集合は「双対」をもち,それらの和である24点集合にも「シンプレクティック構造」が入る. その自己同型群が24次 Mathieu 群である. 3.二重(双)二十面体は,種数0の5点つき代数曲線のモジュライの Deligne-Mumford コンパクト化において現れる. これは,Leibniz による ζ(2) の積分表示に関係している. |
日時: | 2005年11月16日(水曜日)14:40より | ||
場所: | 京都大学大学院理学研究科数学教室大会議室(講演) | ||
同 | 123号室 (Tea Break) |
二宮 広和 氏 | 14:40〜15:40 | 大会議室 | |||
─Tea Break─ | 15:40〜16:30 | 123号室 | |||
橋本 義武 氏 | 16:30〜17:30 | 大会議室 |
京都大学数学談話会 | |
2005年度後期連絡係: | 理学研究科数学教室 |
(075-753-3700) |