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現代の数学と数理解析 |
―― 基礎概念とその諸科学への広がり |
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日時: | 2007年6月1日(金) 16:30−18:00 |
場所: | 数理解析研究所 420号室 |
講師: | 長谷川 真人 教授 |
題目: |
対角線論法と不動点
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要約: |
カントールの対角線論法は、数理論理学と計算機科学において、
様々なかたちで用いられています。有名なところでは、ラッセル
の逆理、ゲーデルの不完全性定理、チューリングによる停止性問
題の決定不可能性などがあります。これらはいずれも、矛盾や否
定的な結果を導くための、どちらかというとネガティヴな使われ
方です。 ところが、計算機科学では、自己言及的な(再帰的な) プログラムやデータ構造を扱う際に、対角線論法が、適切な不動 点を構成する技法として、ポジティヴなかたちで現れることがあ ります。 今回は、この、不動点定理としての対角線論法について 紹介し、いろいろな例を統一的に説明したいと思います。 |
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