全学共通科目講義(1回生〜4回生対象)
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現代の数学と数理解析 |
―― 基礎概念とその諸科学への広がり |
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日時: | 2011年5月27日(金) 16:30−18:00 |
場所: | 数理解析研究所 420号室 |
講師: | 望月 拓郎 准教授 |
題目: |
トポロジーへの招待
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要約: |
この講義では, トポロジーの初歩的な事柄について解説します. トポロジーの歴史は比較的浅いのですが, 現代の幾何学を語る上で欠かせないだけでなく, 数学全般において重要な役割を果たしています. 数学を専攻される方には専門の授業がありますが, むしろ数学を専攻されない方にさわりだけでも 触れておいてほしい題材です.
トポロジーでは, 高校までの幾何学よりも粗い方法で図形を認識します.
例えば, 円盤は(中身のつまった)三角形と本質的に同じ(同相)とみなされます.
さらに粗く, 一点と本質的に同じ(ホモトピー同値)とみなされることもあります.
一方, 円盤と穴のあいた円盤は本質的に全く違うものとして区別されます.
直感的には連続的に変形できるものは本質的に同じ, ということなのですが,
このような直感を数学的にきちんと定式化し,
空間のトポロジー的な意味での複雑さをはかる量
(位相不変量, ホモトピー不変量)を研究することで,
与えられた図形を識別できるようにしていくことが,
トポロジーの主要な目的の一つです. |
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