全学共通科目講義(1回生〜4回生対象)

 

現代の数学と数理解析
  ―― 基礎概念とその諸科学への広がり

授業のテーマと目的:
数学が発展してきた過程では、自然科学、 社会科学などの種々の学問分野で提起される問題を解決するために、 既存の数学の枠組みにとらわれない、 新しい数理科学的な方法や理論が導入されてきた。 また、逆に、そのような新しい流れが、 数学の核心的な理論へと発展した例も数知れず存在する。 このような数学と数理解析の展開の諸相について、第一線の研究者が、 自身の研究を踏まえた入門的・解説的な講義を行う。

数学・数理解析の研究の面白さ・深さを、 感性豊かな学生諸君に味わってもらうことを意図して講義し、 原則として予備知識は仮定しない。

第6回
日時: 2013年5月24日(金)
      16:30−18:00
場所: 数理解析研究所 420号室
講師: 葉廣 和夫 准教授
題目: 結び目理論について
要約:
「結び目」とは3次元空間の中に連続的に埋め込まれた円周のことです。直感的にい うと、 ひもで(普通の意味で)結び目をつくって、ひもの両端を外れないようにくっつける と 「結び目」だと思うことができます。結び目理論では連続的な変形で移りあう2つの 結び目を「同じ」ものとみなして、 3次元空間の中でどれくらいたくさんの種類の「結び目」がありうるかを考えます。
講義では結び目のいろいろな性質や、結び目の分類の方法などについて解説します。

"http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/ja/special-02.html"