全学共通科目講義(1回生〜4回生対象)

 

現代の数学と数理解析
  ―― 基礎概念とその諸科学への広がり



授業のテーマと目的:
数学が発展してきた過程では、自然科学、 社会科学などの種々の学問分野で提起される問題を解決するために、 既存の数学の枠組みにとらわれない、 新しい数理科学的な方法や理論が導入されてきた。 また、逆に、そのような新しい流れが、 数学の核心的な理論へと発展した例も数知れず存在する。 このような数学と数理解析の展開の諸相について、第一線の研究者が、 自身の研究を踏まえた入門的・解説的な講義を行う。

数学・数理解析の研究の面白さ・深さを、 感性豊かな学生諸君に味わってもらうことを意図して講義し、 原則として予備知識は仮定しない。

第11回
日時: 2017年7月7日(金)
      16:30−18:00
場所: 数理解析研究所 420号室
講師: 横田 巧 助教
題目: Willmore予想について
要約:
微分幾何学における比較的最近の進展の一つとして、 Fernando C. Marques と André Neves による Willmore 予想の肯定的解決があります。 この予想は Thomas J. Willmore が1965年の論文で提起した 3次元ユークリッド空間にはめ込まれた2次元トーラスの平均曲率の2乗の積分の最小値に関する予想です。 その証明には極小曲面の Min-Max 理論が重要な道具の一つとして使われました。 この講義では、Min-Max 理論の例として行列の固有値に関する Min-max 原理 と、Willmore 予想とその証明の解説を試みたいと思います。

参考文献:


"http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/ja/special-02.html"