全学共通科目講義(1回生〜4回生対象)
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現代の数学と数理解析 |
―― 基礎概念とその諸科学への広がり |
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日時: | 2023年7月14日(金) 16:45−18:15 |
場所: | 数理解析研究所420号室 |
講師: | 藤田 遼 助教 |
題目: |
箙の表現とルート系
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要約: |
箙(えびら、quiver)とは元来、矢を入れる筒を表す語ですが、数学ではしばしば有向グラフの同義語として用います。箙の表現とは、単に有向グラフの各辺に沿って線形写像を並べたものです。非常に素朴な対象に思えますが、これを深く調べると、ルート系と呼ばれる組合せ論的構造が見えてきます。ルート系は複素単純リー群やそのリー代数の構造を統制する重要な対象であり、正多面体の対称性や代数多様体の特異点の理論など現代数学の様々なトピックにも現れます。本講義では箙の表現とルート系、両者の関係性について説明します。
参考文献:
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"http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/ja/special-02.html" |