2006年度後期講義「幾何学II」

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目次

開講のお知らせ 10月4日 10月11日 10月18日 10月25日 11月1日 11月8日 11月15日 11月22日 11月29日 12月6日 12月13日 12月20日 1月10日 1月17日 試験問題 試験問題解答

10月4日(水)開講

11月1日に第一回の小テストを行った.
2007年1月17日が最終講

授業内容

多様体の de Rham コホモロジー論の基本的事項である次の事項を解説する。 また, 特異ホモロジー, コホモロジーの定義を述べ, これらと de Rham コホモロジーの関連を与えるde Rham の定理を紹介する。

参考文献


成績評価は, 小テストおよび最終テストにより判定する.

10月4日にやったこと

§1. Introduction

$P$と$Q$を結ぶ曲線 $\gamma$と $1$次微分形式 $\alpha$ が与えられたときに, 線積分
$$\displaystyle \int_\gamma \alpha$$
が, $\gamma$の端点での値 $P$, $Q$ にしかよらずに決まるときがある。
(1) $\alpha$が閉, すなわち $d\alpha = 0$のときは, $\gamma$ を族 $\gamma_s$ で動かしても変わらない.
(2) $\alpha$が完全, すなわち $\alpha = d\beta$となる $\beta$が存在する ときには, $\gamma$の取り方にはいっさいよらない. 端の点 $P$, $Q$だけで決まる.
多様体$M$のドラーム・コホモロジーを
$$H^p(M;\R) = \frac{\{ \text{closed p-forms} \}}{\{ \text{exact p-forms} \}}$$
によって定義する.
演習問題 pdf

10月11日にやったこと

一般論 $C^\infty$級写像 $f: M\to N$ があったとき, コホモロジーに $$f^*: H^p(N;\R)\to H^p(M;\R)$$ が誘導される. コンパクト台のドラーム・コホモロジー
$$H^p_c (M;\R) = \frac{\{ \text{closed p-forms with compact support} \}}{\{ \text{exact p-forms with compact support} \}}$$
$H^p_c(M;\R)\to H^p(M;\R)$という線形写像が定義される.

§2. 微分形式と外微分(復習)

これらについて証明なしに述べた.
演習問題 pdf

10月18日にやったこと

$f: M\to N$が固有な写像のとき, $f^*: H^k_c(N;\R)\to H^k_c(M;\R)$が誘導される.

§3. ポアンカレの補題

台に条件が無い場合 応用として誘導写像のホモトピー不変性が示された.
コンパクト台の場合
演習問題 pdf

10月25日にやったこと

§4. Mayer-Vietoris完全列


演習問題 pdf

11月1日にやったこと

コンパクト台のMayer-Vietoris完全列
  • $M = U\cup V$ ($U$, $V$は開集合)のとき $$\begin{array}{cccc}0\leftarrow & A^k_c(M) \leftarrow & A^k_c(U)\oplus A^k_c(V)\leftarrow & A^k_c(U\cap V)\leftarrow 0\\ &\omega+\tau\leftarrow & \omega\oplus\tau & \\ & & -\alpha\oplus \alpha\leftarrow& \alpha\end{array}$$ は短完全列である. (ただし定義域の外へは$0$とおくことで, おおきな定義域のところまで拡張している.) これから誘導される長完全列が コンパクト台のMayer-Vietoris完全列である. $$d_*[\omega] = [- d(\rho_U\omega)] = [ d(\rho_V \omega)]$$ で与えられる.

    §5. 微分形式の積分とStokesの定理(復習)


    小テストとその解答pdf

    11月8日にやったこと

    §6. Mayer-Vietoris argument


    演習問題 pdf

    11月15日にやったこと

    (環構造については, もっと前に説明すべきであった.)

    §7. Thom同型


    演習問題 pdf

    11月22日にやったこと


    演習問題 pdf

    11月29日にやったこと


    演習問題 pdf

    12月6日にやったこと

    §8. The generalized Mayer-Vietoris principle

    さらに午後に
    演習問題 pdf

    12月13日にやったこと

    §9. 特異ホモロジー


    小テスト問題と解答 pdf

    12月20日にやったこと

    午後は, 重心細分作用素による $H_q^{{\mathfrak U}}(X;{\mathbb Z})\cong H_q(X;{\mathbb Z})$の証明 をおこなった.
    演習問題 pdf

    1月10日にやったこと

    §10. CW複体とそのホモロジー


    小テスト問題と解答 pdf

    1月17日にやったこと


    演習問題 pdf

    試験問題

    pdf

    試験問題解答

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