授業のテーマと目的： 数学が発展してきた過程では、自然科学、 社会科学などの種々の学問分野で提起される問題を解決するために、 既存の数学の枠組みにとらわれない、 新しい数理科学的な方法や理論が導入されてきた。 また、逆に、そのような新しい流れが、 数学の核心的な理論へと発展した例も数知れず存在する。 このような数学と数理解析の展開の諸相について、第一線の研究者が、 自身の研究を踏まえた入門的・解説的な講義を行う。 数学・数理解析の研究の面白さ・深さを、 感性豊かな学生諸君に味わってもらうことを意図して講義し、 原則として予備知識は仮定しない。
第５回
日時：	２０２０年６月５日（金） 　　　　　　１６：３０−１８：００
講師：	疋田 辰之 助教
題目：	幾何学的表現論入門
要約：	様々なものが持つ対称性を集めたものは群と呼ばれる構造 を持ちます。そして表現論という分野は群などの抽象的な代数系を、 行列という具体的な対象を用いて表示することで調べる分野です。 この講義ではいくつかの基本的な群に対して、その表現を幾何を 用いて構成する手法について紹介したいと思います。 参考文献： 小林俊行, 大島利雄, リー群と表現論, 岩波書店 谷崎俊之, 堀田良之, D加群と代数群, シュプリンガー・フェアラーク東京 N. Chriss, V. Ginzburg, Representation Theory and Complex Geometry, Birkha user 出版会
"http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/ja/special-02.html"