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授業のテーマと目的:
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数学が発展してきた過程では、自然科学、
社会科学などの種々の学問分野で提起される問題を解決するために、
既存の数学の枠組みにとらわれない、
新しい数理科学的な方法や理論が導入されてきた。
また、逆に、そのような新しい流れが、
数学の核心的な理論へと発展した例も数知れず存在する。
このような数学と数理解析の展開の諸相について、第一線の研究者が、
自身の研究を踏まえた入門的・解説的な講義を行う。
数学・数理解析の研究の面白さ・深さを、
感性豊かな学生諸君に味わってもらうことを意図して講義し、
原則として予備知識は仮定しない。
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第4回 |
日時: |
2020年5月29日(金)
16:30−18:00
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講師: |
石川 勝巳 助教
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題目: |
結び目理論と不変量
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要約:
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トポロジーとはものの長さや曲がり具合といった情報を無視して図形について考える
数学の一分野であり、与えられた二つのものが「同じ」ものか判別せよ、というのは
その基本的な問題の一つです。二つのものが同じものであることはそれらを変形して
一致させることで確かめられますが、このような直接的な方法で二つのものが異なる
ことを示すのは難しく、一般的には変形によって値の変わらない、不変量と呼ばれる
ものを用いることになります。このことを結び目とカンドル彩色数という例を通して
説明したいと思います。
参考文献:
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田中 心「数学アラカルト -- 結び目がほどけないことを証明しよう --」、大学
への数学 2017年3月号、pp.26--29、東京出版
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「結び目的思考法のすすめ」、数理科学 2020年4月号、サイエンス社
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クゼ・コスニオフスキ(加藤 十𠮷 編訳)「トポロジー入門」、東京大学
出版会
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村杉 邦男「結び目理論とその応用」、日本評論社
1と2は高校生・一般向けに書かれたもので、2の中では特に井上 歩さんの記事が今回
の内容に近いものになっています。3はトポロジー一般についての入門書で、特に基
本群と呼ばれるものについて詳しく書かれており、トポロジーの面白さが味わえる良
書だと思います。また、前提知識をほとんど必要としない結び目理論の本で丁寧に書
かれたものとして4を挙げておきます。
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"http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/ja/special-02.html"
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