全学共通科目講義(1回生〜4回生対象)
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現代の数学と数理解析 |
―― 基礎概念とその諸科学への広がり |
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日時: | 2020年7月17日(金) 16:30−18:00 |
講師: | 玉川 安騎男 教授 |
題目: |
平方剰余の相互法則・有限体・2次体
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要約: |
整数aが素数pを法として平方数と合同であるとき「aはpを法として平方剰余である」と言います。
aとpが与えられたとき、aがpを法として平方剰余であるか平方非剰余であるかは、しらみつぶしで
調べるしか判定できない問題のように見えますが、実際には「平方剰余の相互法則」(第一補充法則・
第二補充法則を含む)による「ルジャンドル記号」の計算により、簡単に判定できます。この講義の
第一のテーマは、この計算に親しんでもらうことです。
平方剰余の問題は、その定義から、元(げん)の数がpの「有限体」の問題ととらえることができます。 この講義の第二のテーマは、有限体の視点から平方剰余について考え、第一補充法則・第二補充法則の 証明を与えることです。 平方剰余の問題は整数の中の問題ですが、実は、(星さんの講義で取り扱われた)2次体の数論と大いに関係が あります。この講義の第三のテーマは、平方剰余の問題と2次体の数論の関係について説明し、その視点から 平方剰余の相互法則をとらえなおすことです。
参考文献:
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"http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/ja/special-02.html" |