全学共通科目講義(1回生〜4回生対象)

 

現代の数学と数理解析
  ―― 基礎概念とその諸科学への広がり

授業のテーマと目的:
数学が発展してきた過程では、自然科学、 社会科学などの種々の学問分野で提起される問題を解決するために、 既存の数学の枠組みにとらわれない、 新しい数理科学的な方法や理論が導入されてきた。 また、逆に、そのような新しい流れが、 数学の核心的な理論へと発展した例も数知れず存在する。 このような数学と数理解析の展開の諸相について、第一線の研究者が、 自身の研究を踏まえた入門的・解説的な講義を行う。

数学・数理解析の研究の面白さ・深さを、 感性豊かな学生諸君に味わってもらうことを意図して講義し、 原則として予備知識は仮定しない。

第13回
日時: 2021年7月9日(金)
      16:45−18:15
場所: 4共11+Zoom(ハイブリッド型)
https://panda.ecs.kyoto-u.ac.jp/portal/site/2021-888-N114-001
講師: 竹広 真一 准教授
題目: 天体磁場ダイナモの数理〜理論・モデル vs 現象
要約:
自然現象を数理モデルで記述・表現する試みは, その現象を予測することを 目的とするのみならず, なぜそのような現象が生じるのかという本質的な問いに 答えることをめざすものでもあります. そのような試みのひとつである天体磁場ダイナモ 問題とその数理モデルは, 地球や太陽などの星や惑星の持つ固有の磁場が, なぜ, どのようにして生成維持されているかを調べるために, 古くは 20 世紀初めから 研究されてきています. 本講義では, 天体磁場ダイナモモデリングの歴史をたどりつつ, 近年可能となったコンピュータシミュレーション計算による研究を平易に解説 しようと思います.

参考文献:


"http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/ja/special-02.html"