全学共通科目講義(1回生〜4回生対象)

 

現代の数学と数理解析
  ―― 基礎概念とその諸科学への広がり

授業のテーマと目的:
数学が発展してきた過程では、自然科学、 社会科学などの種々の学問分野で提起される問題を解決するために、 既存の数学の枠組みにとらわれない、 新しい数理科学的な方法や理論が導入されてきた。 また、逆に、そのような新しい流れが、 数学の核心的な理論へと発展した例も数知れず存在する。 このような数学と数理解析の展開の諸相について、第一線の研究者が、 自身の研究を踏まえた入門的・解説的な講義を行う。

数学・数理解析の研究の面白さ・深さを、 感性豊かな学生諸君に味わってもらうことを意図して講義し、 原則として予備知識は仮定しない。

第12回
日時: 2022年7月8日(金)
      16:45−18:15
場所: 4共11(吉田南4号館)
講師: 大木谷 耕司 教授
題目: 数理モデルに現れる微分方程式 -発見的解法のすすめ-
要約:
流体力学など、自然現象を記述する微分方程式を取り扱うのに有用な道具を 発見的解法(ないし、演算子法)という観点から俯瞰する。 積分因子法や Duhamel 原理など、基礎的事柄の紹介からはじめ、 2階偏微分方程式の典型例の解法、ソリトン方程式などについて解説する。 速記法としての解の導出を主眼とし、厳密性に関しては対応する項目・分野を 指示することに留める。

"http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/ja/special-02.html"