全学共通科目講義(1回生〜4回生対象)

 

現代の数学と数理解析
  ―― 基礎概念とその諸科学への広がり

授業のテーマと目的:
数学が発展してきた過程では、自然科学、 社会科学などの種々の学問分野で提起される問題を解決するために、 既存の数学の枠組みにとらわれない、 新しい数理科学的な方法や理論が導入されてきた。 また、逆に、そのような新しい流れが、 数学の核心的な理論へと発展した例も数知れず存在する。 このような数学と数理解析の展開の諸相について、第一線の研究者が、 自身の研究を踏まえた入門的・解説的な講義を行う。

数学・数理解析の研究の面白さ・深さを、 感性豊かな学生諸君に味わってもらうことを意図して講義し、 原則として予備知識は仮定しない。

第4回
日時: 2025年5月2日(金)
      16:45−18:15
場所: 数理解析研究所420号室
講師: 疋田 辰之 助教
題目: Stanley-Stembridge予想について
要約:
1995年にStanleyはグラフに対して彩色対称関数と呼ばれる対称多項式を導入し、 それを様々な対称多項式で展開した係数などについて調べました。特にある種の グラフの彩色対称関数を基本対称多項式で展開したときの係数が非負であるという 予想を定式化しました。これはそれ以前に別の形でStanley-Stembridgeによって 予想されていたためStanley-Stembridge予想と呼ばれ、幾何や表現論との関係など から近年盛んに研究されています。この講義では最近得られたこの予想の証明につい て 説明したいと思います。

"http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/ja/special-02.html"