全学共通科目講義(1回生〜4回生対象)
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| 現代の数学と数理解析 |
| ―― 基礎概念とその諸科学への広がり |
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| 日時: | 2026年4月10日(金) 16:45−18:15 |
| 場所: | 数理解析研究所420号室 |
| 講師: | 山下 剛 講師 |
| 題目: |
L関数の特殊値入門
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| 要約: |
ライプニッツは無限級数 \[ 1-\frac{1}{3}+\frac{1}{5}-\frac{1}{7}+\cdots \] ( \( 1/n \)の係数は\( n \)が偶数の時\( 0 \), \( n \)が\( 4 \)で割って余り\( 1 \) の時\( +1 \), \( 4 \)で割って余り\( 3 \)の時\( -1 \) )の和が\( \frac{\pi}{4} \)になることを得, そこに円周率が現れる神秘さに心打たれて当時目指していた法律家・外交官の道をやめ数学者になる道を選んだと言われている. 上の無限和は「円周率が現れる不思議」以外にも, 「 \( \mathbb{Z}[\sqrt{-1}] \)では(整数\( \mathbb{Z} \)と同様に)素元分解の一意性が成り立つ」や, 「\( 4 \)で割って余りが\( 1 \)になる素数が無限個存在し, \( 4 \)で割って余りが\( 3 \)になる素数も無限個存在し, 両者のDirichlet密度はともに\( \frac{1}{2} \)である」といった数論的な帰結も生む。 上の無限和は\( L \)関数の特殊値と呼ばれるものの一例であり, 一般に解析関数である \( L \)関数の特殊値には不思議なことに数論的・数論幾何的な意味があることが知られていたり予想されていたりする. 本講義ではその入門的な話題を扱う. 予備知識は加減乗除と収束の概念ぐらいである. ホッヂ理論と代数的\( K \)理論と岩澤理論と\( p \)進ホッヂ理論を知っていると少し得をするかもしれない. |
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