ラックス作用素について
A. デソーレ, V.G. カッツ, D. ヴァレリ
Abstract:
ラックス作用素を,階数$N\geq 1$であって,無限個の正整数$k$についてラックス方程式
$\frac{\partial L(\partial)}{\partial t_k}=[(L^{\frac kN}(\partial))_+,L(\partial)]$
が矛盾なくかつゼロでないような,モニック擬微分作用素$L(\partial)$として定義する.
方程式に矛盾がないとは,その流れが発展的ベクトル場によって定義されることである.
本論文ではKPおよび第$N$KdV階層の伝統的理論が,任意のスカラーラックス作用素について成り立つことを示す.