21世紀COEプログラム「先端数学国際拠点形成と次世代研究者育成」による
第2回数学入門合宿
講義を聞くとともに、自分で考える経験をする。
対 象:京都大学理学部学生(主として1、2回生)
期 日:9月13日(月)、14日(火)、15日(水)
場 所:京北ゼミナール・ハウス
費 用:20,700円
参 加 者:教授1名、助教授2名、助手2名、院生2名、学生13名
講義内容
1. 講師:有木進 京都大学数理解析研究所・助教授
タイトル:リー群・リー環入門
アブストラクト:リー環の例のひとつが 行列 E,F,H に対する
EF-FE=H, HE-EH=2E, HF-FH=-2F という関係式である。こういった行列の関係
式を研究するのが表現論である。この合宿では,この例をさかなに
(1)解析にどう表現論が現れるか、
(2)量子群とは何か、
について講義を行う。
[報告]
講義は,レジュメにある授業目標に添って行なわれた.演習問題のうち
いくつかの問題を選んで,演習を行ない理解を深めるとともに,最終日の
表現論1と表現論2のグループの発表では,6番の離散フーリエ解析の
問題と8番の3次対称群の問題の,学生による解答を,講義の中での
位置付けの簡単な説明(正則表現の既約分解)とともに発表してもらった.
2.講師:加藤毅 京都大学大学院理学研究科・助教授
タイトル:曲面の微分トポロジー
アブストラクト:微分トポロジーは、曲がった空間上で微分したり積分したりして、
その空間の大域的な幾何学を研究する分野である。ここでは、曲面上の関数が非
常に有効な役割を果たすことを見ることで、モース理論の基礎を学ぶ。
京都大学大学院理学研究科・教授 河野明,三輪哲二