チェス関連の蔵書:棋譜集



Chess Informant, Chernev編の棋譜集は各々「Chess Informant」「Chernevの本」に分類しています。

ベスト集

The Mammoth Book of the World's Greatest Chess Games
Graham Burgess, John Nunn, John Emms

編者3名が投票で選んだチェスの歴史上のすごいゲームを112局収録。
McDonnell対La Bourdonnaisの「第7ランクに連結通過ポーン3つ」の局、
Anderssenの(元祖)「不滅」の局、「常緑」(evergreen)の局、
Steinitz対von Bardelebenの局(すべてのピースを捕まえられた状態にしたコンビネーション。
Bardelebenはリザインせず黙って立ち去っていった)、
Karpov対Kasparovの「オクトパス・ナイト」、
Kasparov対Topalovの歴史的キングハント(「Kasparovの不滅局」)、
AVROトーナメントでのBotvinnik対Capablanca、
Fischer対Spassky、Rubinsteinの不滅局、
CapablancaがLaskerにリベンジした局、
Byrne対Fischerの「世紀のゲーム」、
世界チャンピオンが初めてコンピューターに負けたDeep Blue対Kasparovなどなど。
ダイアグラムも多く解析も詳しい。


The Mammoth Book of the World's Greatest Chess Games: New Expanded Edition
Graham Burgess, John Nunn, John Emms

上の本の改訂拡大版。ゲーム数が125に増えた。




The Mammoth Book of the World's Greatest Chess Games: New, Updated and Expanded Edition
Graham Burgess, John Nunn, John Emms

上の本の改訂拡大版。ゲーム数が145に増えた。




Champions of the New Millennium
Danny Kopec, Walter Browne

21世紀のトッププレーヤー18人(Anand, Kramnik, Topalov, Morozevich, Svidler,
Mamedyarov, Shirov, Leko, Ivanchuk, Aronian, Karjakin, Carlsen, Radjabov,
Wang Yue, Ponomariov, Grischuk, Judit Polgar, Kamsky)のベスト4局ずつを解析。



500 Master Games of Chess (3 Books in 1 Volume)
Savielly Tartakower, Julius du Mont






Chess from Morphy to Botwinnik: a Century of Chess Evolution
Imre König

165ページから168ページの計4ページが別の本
(正確にはAlexander Alekhineの「My Best Games」の同じページ番号のページ)
と入れ替わっている。出版元が変わる時に手違いでも生じたのかと推測する。
完全な本を手にいれるためには以前の出版社のversionを入手する必要がある。
ちなみに、本の最後に「落丁、乱丁はAmazon.co.jpカスタマーサービスへ」
と書いてあるのでアマゾンも新しいところでの出版に関係していると思われるが、
上のページ入れ替わりに関して問い合わせても、数週間放置された挙げ句、
【出版社に問い合わせないで】、まったく調査せず
「そのような事実は確認されなかった」という返事が来るので注意が必要
(また、そのことを指摘しても逆ギレされることも注意が必要)。


Modern Chess: From Steinitz to the 21st Century
Craig Pritchett







Talの棋譜集
Tal-Botvinnik, 1960
Mikhail Tal
Talが世界チャンピオンに挑むタイトルマッチ。
Caro-Kann防御の名局が多く収録されている。




The Life and Games of Mikhail Tal
Mikhail Tal

多くの人が絶賛する誉れ高い名著。
一見なにもない状況で無謀とも見えるサクリファイスから熱いコンビネーションをきめることから
「リガから来た魔術師」の異名をもつTalの半生。
Talの書きぶりは面白く、「史上最強のチェスライター」とも言われる。


The Magic Tactics of Mikhail Tal: Leran from the Legend
Karsten Muller






Study Chess with Tal
Alexander Koblencs, Mikhail Tal (訳:Mike Prince)






Tal: Move By Move
Cyrus Lakdawala







Fischerの棋譜集
My 60 Memorable Games
Bobby Fischer

絶版で長らく入手困難だった伝説の男の伝説の本が2008年にようやく復刊。
世界チャンピオン位をソ連に独占されていた時代、チャンピオン位を奪ったアメリカ人で、
米国の英雄とも言われた。
歴史上最強のチェス選手は誰かという話になると、FischerかKasparovか、という話にだいたいなる。
この本は当時ロシア語に訳され、ソ連で不法に出版され続けたらしい。


Russians Versus Fischer
Dmitry Plisetsky, Sergey Voronkov

Fischer対ロシア人というテーマで書かれた本。
棋譜への注釈も十分満足のものな上、
FischerがSpasskyに駅のプラットホームで初めて会った時のこととか、
Fischerが17歳の時Spasskyと初めて対局して負けた時に
泣いていたのをBronsteinに自分は世界チャンピオンとのマッチで負けても泣かなかった、と
なだめられた話とか、当時のエピソードが満載で面白い。
また、KGBの秘密資料だったものとかも初公開され、それも興味深い。
FischerがcandidateマッチでTaimanovに6-0で勝った後、
USSR Sports Committeeで会議が開かれ、世界有数GMたちが
Fischerの棋風とか弱点とかを話し合ったりレポートを提出したりして、
その議事録やレポートが読める。

Fischer: Move By Move
Cyrus Lakdawala







Spasskyの棋譜集
Spassky: Move by Move
Zenon Franco







Morphyの棋譜集
A First Book of Morphy
Frisco del Rosario






Morphy's Games of Chess
Philip W. Sergeant

1年半という短いキャリア中で当時最強と言われていたプレーヤーをすべて打ち破った
(世界チャンピオンのタイトルがつくられる前の)チャンピオンPaul Morphyの棋譜を300局収録。
当時最強と言われていたAnderssenも、どうやっても彼に勝てないと分かると
諦めて序盤を1.a3で始めることにした(Anderssen openingと言われる)。
すべてを打ち破った後チェスをやめて片田舎で非業の死を遂げる。
「チェスの誇りと悲しみ」と呼ばれている。

Paul Morphy and the Evolution of Chess Theory
Macon Shibut






Morphy: Move By Move
Zenon Franco







Laskerの棋譜集
Lasker: Move by Move
Zenon Franco







Capablancaの棋譜集
The Immortal Games of Capablanca
Fred Reinfeld

チェスの歴史上最大の天性の天才と言われる3代目世界チャンピオンCapablancaの棋譜集。
(偉大なるLaskerをして、
「チェスの強い人はたくさん見てきたが、チェスの天才は彼一人だけ」と言わしめた。)
棋風はナチュラルかつシンプル。
「彼の母国語はチェスだった」と言われる。
このままではチェスは簡単な遊びになってしまうという危機感から
ボードのサイズを大きくして駒の種類を増やした「カパブランカ・チェス」を考案したりもした。
チェスの研究をしないことで有名。奥さん曰く「家では駒もボードも見たことがない」
良いムーヴを自然に見つける才能をもっていた。
彼自身もなぜそれが良いムーヴなのか分からないけれども、
それが良いムーヴであることを確信していた、と言われている。
本人曰く「私は1手先しか読まない。けれどもその1手は常に最善だった」
10年間で1度しか負けなかった記録も持つ。


Capablanca: Move by Move
Cyrus Lakdawala

Everyman Chess社の新しい「Move by Move」シリーズの一冊。
そのシリーズのフォーマットとおり、
棋譜の途中で「質問」とその「答え」という形式をとる。



Alekhineの棋譜集・注釈集
My Best Games of Chess 1908-1937
Alexander Alekhine

盤上の詩人、史上最強のattackerの1人、4代目世界チャンピオンAlekhineのベストゲーム集。
複雑を好むダイナミックな棋風。
Kasparovにとって最初のヒーローだったらしい。
多くのGMが枕元の本にしているとか。
Capablancaとは正反対の人間で、起きている間中チェスの研究をしていた不断の努力の人だった。
あるパトロンがCapablancaとAlekhineを観劇に連れていったところ、
Capablancaはコーラス隊から目を離すことはなく、
Alekhineは手元の携帯チェスセットから目を離すことはなかった、という(噂)話は有名。
誰もがCapablancaの王位が長く続くと思っていたが、
Alekhineにとって得意の複雑な局面にもちこみプレッシャーをかけつづけることで
マッチで勝利し4代目世界チャンピオンになる。
本人曰く「自分がCapablancaより上だなんて思ったこともなかった」
当時はリターンマッチをするのが伝統であったが、
Alekhineは(戦争勃発などの理由もあったが)リターンマッチを避けつづけたことで非難もされている。
Capablancaの方が上のような記述ばかりしてしまったが、
AlekhineとCapablancaはすべてのチェス棋士にとって(対照的な)2巨頭である。


107 Great Chess Battles 1937-1945
Alexander Alekhine

こっちはAlekhine自身の試合ではなく、Alekhineが注釈をつけた試合集。
(彼自身の試合も入っている。)



Alekhine vs Bogoljubov: The World Chess Championship 1929
Benjamin Blumenfeld, Milhail Botvinnik, Peter Romanovsky, Veniamin Sozin, Nikolai Riumin, Victor Ciobanu






Alekhine: Move By Move
Steve Giddins







Botvinnikの棋譜集
One Hundred Selected Games
Mikhail Botvinnik

6代目世界チャンピオンBotvinnikの棋譜集。1926年から1946年で選んだ100局。
彼の素晴らしい棋譜は1946年より後のが多いとの話だけど、
この本も十分価値あり。
前書きで述べられている修行の仕方は参考になる。(その道の厳しさが分かる。) →拙い直訳調ですが翻訳
チェスの訓練についてプロフェッショナリズムを確立した。

Botvinnik: Move by Move
Cyrus Lakdawala







Kasparovの棋譜集
Kasparov's Fighting Chess 1993-1998
Tibor Karolyi, Nick Aplin






Kasparov's Fighting Chess 1999-2005
Tibor Karolyi, Nick Aplin






Kasparov: How His Predecessors Misled Him About Chess
Tibor Karolyi, Nick Aplin

別の著者が空想上の「On My Great Predecessors」第6巻を執筆。
文章中の「わたし」はKasparovを指す。
「On My Great Predecessors」を全5巻完結した後、
実は「先人たちの教えがいかに自分を間違いに導いたか」を説明する、という体裁のユーモアな本。
(前書きで、著者は内容についてKasparovとは全く連絡をとらずに書いた、ときちんと述べている。)
Kasparovの負けた局をとりあげて
歴代のチャンピオンたちの棋譜とKasparovの棋譜で似ている点を解析する。
先代チャンピオンのKarpovの章から始まり、Fischer, Spasskyと時代を遡っていく。
最後に、Kasparovが引退するTopalovとの最後の局をとりあげてSteinitzの局との類似性を解析。
「わたしがチェスを引退したのは、ロシアの政治に興味をもったためだと言う人もいるが、
本当のところは、先人たちの教えがあてにならないと実感したからなんだ」と言って終わる。
ユーモアな本だが、解析はしっかりしていてチェス指南書としても十分。
Kasparovと歴代チャンピオンの棋譜に詳しい著者だから書けた1冊。

Man Versus Machine: Kasparov Versus Deep Blue
David Goodman, Raymond Keene

けっこう良かった。
PandolfiniのDeep Blue本よりも棋譜解説及び当時の情景描写が多い。
Kasparovの「Deep Thinking」を読んだ後にもう一度読むとまた色々と発見があった。




Karpovの棋譜集
My Best Games
Anatoly Karpov

Kasparovの永遠のライバルであり12代目世界チャンピオンKarpovの棋譜集。
攻撃的なKasparovとは対照的に、棋風は堅実で防御に優れる。
Kasparovとの5度にわたるマッチ(うち1つは無勝負)はチェス史上でも名対決と言われている。
(ちなみにマッチを合計すると144局でKarpovは19勝21敗104引き分け。)


Karpov: Move by Move
Sam Collins







Korchnoiの棋譜集
My Best Games (updated and revised anniversary edition)
Victor Korchnoi






Korchnoi: Move by Move
Cyrus Lakdawala







Carlsenの棋譜集
Fighting Chess with Magnus Carlsen
Adrian Mikhalchishin, Oleg Stetsko, Ken Neat






Magnus Force: How Carlsen Beat Kasparov's Record
Colin Crouch






Carlsen's Assault on the Throne
Vassilios Kotronias, Sotiris Logothetis






Carlsen: Move by Move
Cyrus Lakdawala







Kramnikの棋譜集
Kraminik: Move by Move
Cyrus Lakdawala







Anandの棋譜集
Anand: Move by Move
Zenon Franco







Petrosianの棋譜集
Petrosian: Move by Move
Thomas Engqvist







Steinitzの棋譜集
Steinitz: Move by Move
Craig Pritchett







Nimzowitschの棋譜集
Nimzowitsch: Move by Move
Steve Giddins







Rubinsteinの棋譜集
Rubinstein: Move by Move
Zenon Franco







Hikaru Nakamuraの棋譜集
Fighting Chess with Hikaru Nakamura: His Best Games
Karsten Muller







Larsenの棋譜集
Larsen: Move by Move
Cyrus Lakdawala







Ivanchukの棋譜集
Invanchuk: Move by Move
Junior Tay







Bronsteinの棋譜集
Bronstein: Move by Move
Steve Giddins







Steinの棋譜集
Stein: Move by Move
Thomas Engquvist







Retiの棋譜集
Reti: Move by Move
Thomas Engqvist







Keresの棋譜集
Keres: Move by Move
Zenon Franco







Caruanaの棋譜集
Caruana: Move by Move
Cyrus Lakdawala







Nepomniachtchiの棋譜集
Nepomniachtchi: Move by Move
Cyrus Lakdawala







Timmanの棋譜集
Timman's Titans: My World Chess Champions
Jan Timman







Judit Polgarの棋譜集
Judit Polgar: The Princess of Chess
Tibor Karyoli







Kosteniukの棋譜集
Diary of a Chess Queen
Alexandra Kosteniuk







その他の棋譜集
Understanding Chess Move by Move
John Nunn






Chess: the Art of Logical Thinking
Neil McDonald






Chess Master vs. Chess Amateur
Max Euwe, Walter Meiden






The Hypetmodern Game of Chess
Sivielly Tartakower






Instructive Chess Miniatures
Alper Efe Ataman






500 Short Chess Games of Grand Masters: Learn the beauty of tricks and traps from short games collection
Karthik PM






Carlsen v Caruana: FIDE World Chess Championship London 2018
Raymond Keene, Byron Jacobs






The World Chess Championship: Karpov Kasparov Moscow 85
Yuri Averbakh

お気に入りの本。




ZOOM 001: Zero Hour for Operative Opening Models
Bent Larsen, Steffen Zeuthen














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