全学共通科目講義(1回生~4回生対象)
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現代の数学と数理解析 |
―― 基礎概念とその諸科学への広がり |
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第10回 | |
日時: | 2004年7月2日(金) 16:30-18:00 |
場所: | 数理解析研究所 420号室 |
講師: | 玉川 安騎男 教授 |
題目: | ガロア理論とその発展 |
要約: |
ガロア理論とは、Evariste Galois (1811-1832) によって創始された、
代数方程式の解の置換に関する理論です。
その基本定理は「体」と「群」という概念を用いて述べられるやや抽象的なものですが、
応用として、ギリシャ数学3大難問のうちの角の3等分問題と立方体倍積問題の否定的解決、あるいは、
5次以上の方程式の加減乗除とべき根のみを用いた解の公式の非存在の証明をもたらすなど、
非常に強力なものです。そして、ガロアの死後170年以上たった現在でも、
ガロア理論は整数論の研究の中で最も基本的な道具の1つであり続けています。
この講義では、方程式の話から始めて、 ガロア理論の基本定理の感じをつかんでもらうことを第1の目標にしたいと思います。 その後で、遠アーベル幾何など、 現代の整数論・数論幾何におけるガロア理論の展開についてもお話ししたいと思っています。 |
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