数学入門公開講座

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令和6年度 第45回数学入門公開講座

令和6年度 第45回数学入門公開講座(オンライン同時開催)

本研究所では、数理科学の最新の成果をわかりやすく解説するため、 下記のとおり第45回公開講座を開催いたしますので、 興味のある方はお申し込みの上、是非ご参加ください。


1. 趣 旨
数学はあらゆる科学の基礎をなすものです。今回の講座では、社会人、 中・高校教師、大学生等ある程度数学的素養のある一般の方を対象に、 専門的題材をわかりやすく解説しようとするものです。

2. 期 間
令和6年7月29日(月)から8月1日(木)まで
(8月2日(金)に、各講師に自由に質問・討論できるオフィスアワーを設けます)
※オフィスアワーへの参加は現地参加者のみとし、オンラインでは行いません。

3. 時 間
毎日午前10時30分から午後4時まで。8 月1 日(木)のみ3 限目の後に特別講演あり。)

4. 場 所
Zoomによるオンライン参加 又は 京都大学数理解析研究所 4階大講演室

5. 定 員
オンライン:200名(先着順) 受講決定された方にZoom接続情報をお伝えします。
現地会場:120名(先着順) ※社会情勢により定員数を引き下げる可能性もあります。

6. 受講料  無料

7. 申込方法
(1) 受付期間
 令和6年6月10日(月)〜令和6年6月28日(金)午後5時(必着)
 ※申込先着順で定員になり次第締め切らせていただきます。

(2) 手 続  下記 URL からお申込みください。
  数理解析研究所ホームページ 

  https://w10.kurims.kyoto-u.ac.jp/kouza/
 から6月10日(月)午前9時以降にお申し込み下さい。

※申し込みは1人1通とし、複数の申し込みは無効とします。 ただし、オンラインの場合は1つの端末から複数人の視聴も可能ですので、 代表者1名の申込で結構です。
※自動返信メールが受講票の代わりとなります。

(3) その他 
テキスト PDF、ウェビナーの URL は追ってご連絡いたします。テキストはなるべく各自で 印刷しご持参ください。 会場にお越しの方でテキストの印刷をご希望の方はお申し付けください。

※本講座の録音・録画・写真撮影等は、オンライン・現地参加にかかわらず固く禁じます。

8. 申込・問い合わせ先
〒606−8502
京都市左京区北白川追分町
京都大学数理解析研究所
「数学入門公開講座」係
電 話 (075)753−7203
Email kouza@kurims.kyoto-u.ac.jp (※問い合わせ専用)
https://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/kouza


令和6年7月29日-8月1日(第45回) 演題及び講師


スペクトル不変量とその応用について
助教・石川 卓

大学で習う幾何学の基本的な話に Morse 理論というものがあります。これは多様体の性質を、その上の函 数を用いて調べる理論です。これは基本的にはどのような関数を用いても同じ答えを出しますが、これを逆 に利用して、各関数に対してスペクトル不変量とよばれる値を紐づけることができます。シンプレクティッ ク幾何学等で用いられる Floer 理論は Morse 理論を手本としてつくられた理論であり、これに対するスペク トル不変量が、幾何学的性質を導きだすことに応用されています。このあたりのことについて、紹介する予 定です。

体構造の復元を通した遠アーベル幾何学入門
助教・辻村 昇太

遠アーベル幾何学では(体に対するガロア群のような)構造の対称性のなす群が元の構造の情報をどの程 度保持しているかについて考察します。この対称性のなす群が(高度に)非可換/非アーベル的な設定を扱 うため、 「遠アーベル」と名付けられています。本講義では、体構造がその絶対ガロア群の純群論的構造から どの程度復元されるかという遠アーベル幾何学における基本的な問題を取り上げます。体の絶対ガロア群の ような基本的な概念を説明した後、数論的に興味深いいくつかの設定でどのようなことが知られているかに ついて解説する予定です。

シンプレクティック特異点と代数幾何
教授・並河 良典

代数幾何では特異点が重要な働きをしますが、この講演では、シンプレクティック特異点とよばれる対象 について紹介します。シンプレクティック特異点は、代数幾何や幾何学的表現論の様々な場面で登場します。 例えば、複素正方行列で何回か掛けると 0 になるようなもの全体を考えるとシンプレクティック特異点をもっ た代数多様体になります。また、トーリック超ケーラー多様体とよばれる代数多様体もこうした特異点を持 ちます。具体例をゆっくりと説明しながら、シンプレクティック特異点に関わるいくつかの話題にアプロー チしていく予定です。

◇特別講演◇


C* 環を用いたデータ解析
NTT ネットワークサービスシステム研究所特別研究員・橋本 悠香

C* 環は、複素数全体の集合を自然に拡張したもので、これまで複素数として考えられていた概念を関数や 作用素へ拡張することを可能とします。本講演では、C* 環のデータ解析への応用について述べます。近年、 データやそれを解析するためのモデルは複雑化しており、高精度な解析を行うためには、より多くの情報を データから抽出するための枠組みが必要となっています。そこで、C* 環を用いて既存のデータ解析手法を拡 張し、複雑なデータやモデルを解析することについて解説します。C* 環を用いた手法の理論的側面について も触れ、どこに難しさがあるのかについても述べます。


   7/29(月)   7/30(火)   7/31(水)  8/1(木) 8/2(金)
オフィスアワー
10:30〜11:45 石川 卓
11:45〜13:00 (休 憩)
13:00〜14:15 辻村 昇太
14:15〜14:45 (休 憩) ※ 8 月 1 日(木)のみ14:15〜14:35
14:45〜16:00 並河 良典 ※ 8 月 1 日(木)のみ14:35〜15:50
15:50〜16:10 (休 憩)
16:10〜17:25 橋本 悠香
NTT ネットワークサービスシステム研究所

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(講義ノート)

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