数学入門公開講座

TOP > 一般の方へ > 数学入門公開講座

令和5年度 第44回数学入門公開講座
     (オンライン同時開催)

本研究所では、数理科学の最新の成果をわかりやすく解説するため、 下記のとおり第44回公開講座を開催いたしますので、 興味のある方はお申し込みの上、是非ご参加ください。


1. 趣 旨
数学はあらゆる科学の基礎をなすものです。今回の講座では、社会人、 中・高校教師、大学生等ある程度数学的素養のある一般の方を対象に、 専門的題材をわかりやすく解説しようとするものです。

2. 期 間
令和5年7月31日(月)から8月3日(木)まで
(8月4日(金)に、各講師に自由に質問・討論できるオフィスアワーを設けます)
※オフィスアワーへの参加は現地参加者のみとし、オンラインでは行いません。

3. 時 間
毎日午前10時30分から午後4時まで。8 月3 日(木)のみ3 限目の後に特別講演あり。

4. 場 所
Zoomによるオンライン参加 又は 京都大学数理解析研究所 4階大講演室

5. 定 員
オンライン:200名(先着順) 受講決定された方にZoom接続情報をお伝えします。
現地会場:120名(先着順) ※社会情勢により定員数を引き下げる可能性もあります。

6. 受講料  無料

7. 申込方法
(1) 受付期間
 令和5年6月12日(月)〜令和5年6月30日(金)午後5時(必着)
 ※申込先着順で定員になり次第締め切らせていただきます。

(2) 手 続  下記 URL からお申込みください。

  https://w10.kurims.kyoto-u.ac.jp/kouza/
 から6月12日(月)午前9時以降にお申し込み下さい。
 ※ 本講座の録音・録画・写真撮影等は、ご遠慮ください。

※申し込みは1人1通とし、複数の申し込みは無効とします。 ただし、オンラインの場合は1つの端末から複数人の視聴も可能ですので、 代表者1名の申込で結構です。
※自動返信メールが受講票の代わりとなります。
※今回取得した個人情報は、各種講演会等の案内に利用させていただく場合があります。

(3) その他 
テキスト PDF、ウェビナーの URL は追ってご連絡いたします。テキストはなるべく各自で 印刷しご持参ください。 会場にお越しの方でテキストの印刷をご希望の方はお申し付けください。
※本講座の録音・録画・写真撮影等は、オンライン・現地参加にかかわらず固く禁じます。

8. 申込・問い合わせ先
〒606−8502
京都市左京区北白川追分町
京都大学数理解析研究所
「数学入門公開講座」係
電 話 (075)753−7203
Email kouza@kurims.kyoto-u.ac.jp (※問い合わせ専用)
https://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/kouza


令和5年7月31日-8月3日(第44回) 演題及び講師


ヒッチン方程式とその周辺
教授・望月 拓郎

ヒッチン方程式はリーマン面上で定義される非線形な微分方程式です。もともとは物理学で重要なヤン - ミルズ方程式を簡単にしたものとして導入されたのですが、むしろ数学的に興味深い方程式であり、微分幾 何・代数幾何・トポロジーなど様々な分野を結びつける役割を果たし、その影響は代数解析や数論といった かなり離れた分野にまで及んでいます。この講座では、ヒッチン方程式に関連する数学的対象について説明 し、ヒッチン方程式に触発されて発展した研究の一端を紹介する予定です。また、ヒッチン方程式を例とし て、非線形微分方程式の解析の難しさと面白さなどについても触れたいと考えています。

二重指数関数型数値積分公式の理論と発展
助教・大浦 拓哉

二重指数関数型数値積分公式(DE 公式)は高橋秀俊・森正武により1974年に提案された定積分の値を数 値的に求める手法です。現在この DE 公式は様々な数学ソフトウェアに組み込まれており、理工系の分野で 広く利用されています。DE 公式の特徴は計算できる定積分の範囲が広いことから広義積分の計算にも適用 可能であること、また計算精度が任意にコントロールできるということです。古典的な数値積分公式にはな いこれらの優れた特徴はコンピュータへの実装を容易にし、この公式を実用性に優れたものにしています。本 講義では、まず DE 公式の理論を解説し、その公式の普及と発展・応用についてご紹介したいと思います。

代数トポロジーと物理学
特任准教授・山下 真由子

幾何学・トポロジーにおいて、図形や多様体などの幾何学的対象を分類するというのは基本的な問題であ り、代数トポロジーとは、幾何学的対象の情報を扱いやすい代数的な情報に落として不変量を得る枠組みと いえます。このように純粋数学的な問題意識から発展してきた代数トポロジーの手法が、近年物理学に応用 できることが明らかにされ、注目を集めています。本講義では、代数トポロジーを物理学の分類問題に応用 する基本的なアイデアを、物性物理学や素粒子物理学に現れる例に基づいて解説します。

◇特別講演◇


人流データの複雑ネットワーク分析とその応用
東北大学大学院情報科学研究科・藤原 直哉 准教授

人流データと呼ばれる、人々の移動に関するデータが近年利用可能となっており、様々な場面で応用され ています。人流データはいわゆるビッグデータの一種ですが、このような巨大なデータを取り扱う数理的な 手法が必要となっています。人流は地点間の関係を表すので地理空間におけるネットワークとして捉えるこ とが可能です。本講演では、複雑ネットワークに関する近年の発展について解説するとともに、応用例とし て、ネットワーク上における感染症の数理モデルを導入し、人流データを用いたネットワークにおける感染 症伝播に関する話題を紹介します。


   7/31(月)   8/1(火)   8/2(水)  8/3(木) 8/4(金)
オフィスアワー
10:30〜11:45 望月 拓郎
11:45〜13:00 (休 憩)
13:00〜14:15 大浦 拓哉
14:15〜14:45 (休 憩) ※ 8 月 3 日(木)のみ14:15〜14:35
14:45〜16:00 山下 真由子 ※ 8 月 3 日(木)のみ14:35〜15:50
15:50〜16:10 (休 憩)
16:10〜17:25 藤原 直哉
東北大学大学院情報科学研究科

バックナンバー
(講義ノート)

← BACK TO THE TOP

← BACK TO THE TOP

  • Follow on

Research Institute for Mathematical Sciences (RIMS)