数学入門公開講座

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令和7年度 第46回数学入門公開講座
     (オンライン同時開催)

本研究所では、数理科学の最新の成果をわかりやすく解説するため、 下記のとおり第46回公開講座を開催いたしますので、 興味のある方はお申し込みの上、是非ご参加ください。


1. 趣 旨
数学はあらゆる科学の基礎をなすものです。今回の講座では、社会人、 中学・高校教員、大学生等ある程度数学的素養のある一般の方を対象に、 専門的題材をわかりやすく解説しようとするものです。

2. 期 間
令和7年8月4日(月)から8月7日(木)まで
(8月8日(金)に、各講師に自由に質問・討論できるオフィスアワーを設けます)
※オフィスアワーへの参加は現地参加者のみとし、オンラインでは行いません。

3. 時 間
毎日午前10時30分から午後4時まで。(8 月7 日(木)のみ午後5時25分まで)

4. 場 所
Zoomウェビナーによるオンライン参加 又は 京都大学数理解析研究所 4階大講演室

5. 定 員
オンライン:200名(先着順) 受講決定された方にZoom接続情報をお伝えします。
現地会場:120名(先着順) ※社会情勢により定員数を引き下げる可能性もあります。

6. 受講料  無料

7. 申込方法
(1) 受付期間
 令和7年6月9日(月)午前9時〜令和7年6月27日(金)午後5時(必着)
 ※申込先着順で定員になり次第締め切らせていただきます。

(2) 手 続  下記 URL からお申込みください。
  数理解析研究所ホームページ 

  https://w10.kurims.kyoto-u.ac.jp/kouza/
 6月9日(月)午前9時以降にお申し込み下さい。

※申し込みは1人1通とし、複数の申し込みは無効とします。 ただし、オンラインの場合は1つの端末から複数人の視聴も可能ですので、 代表者1名の申込で結構です。
※自動返信メールが受講票の代わりとなります。
※今回取得した個人情報は、各種講演会等の案内に利用させていただく場合があります。

(3) その他 
テキスト PDF、Zoomウェビナーの URL は追ってご連絡いたします。テキストPDFはなるべく各自で 印刷するなどしてご持参ください。 会場にお越しの方でテキストの印刷をご希望の方はお申し付けください。
※本講座の録音・録画・写真撮影等は、オンライン・現地参加にかかわらず固く禁じます。
※公開講座参加者用の駐車スペースはございません。お越しの際は公共交通機関をご利用ください。

8. 申込・問い合わせ先
〒606−8502
京都市左京区北白川追分町
京都大学数理解析研究所
「数学入門公開講座」係
電 話 (075)753−7203
Email kouza@kurims.kyoto-u.ac.jp (※問い合わせ専用)
https://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/kouza

令和7年8月4日-8月7日(第46回) 演題及び講師


数え上げ幾何学と導来代数幾何学
助教・金城 翼

 平面上に三つの円が与えられたとき、その全てに接する円はいくつあるでしょうか?この問題はアポロニウスの問題と呼ばれ、2000年以上の歴史を持ちます。このような幾何学的な対象の数え上げを研究する数学領域を「数え上げ幾何学」と言います。数え上げ幾何学は素朴な出発点を持つ一方で、現代数学における様々な理論と関わり、現在でも活発に研究が行われています。特に、2000年ごろに登場した「導来代数幾何学」と呼ばれる代数幾何学の最新のフレームワークとの関連が近年注目を集めています。本講座ではまず27本の 直線などの古典的な数え上げ幾何学の問題を解説し、その後導来代数幾何学の哲学および数え上げ幾何学への応用を紹介します。

流体力学と数理科学諸分野との関わり
教授・大木谷 耕司

 粘性流体のナビエストークス方程式を軸に、流体力学と数理科学諸分野との関係を垣間見る。
 以下のものを含む話題を予定している。
1 )簡単な厳密解による、乱流理論でのエネルギー散逸率の重要性(流体物理)
2 )非粘性流体のオイラー方程式のハミルトン系としての定式化(微分幾何)
3 )シュレディンガー方程式と流体方程式との関連(量子力学)
4 )オンサーガー予想について最近の発展(微分幾何)

アフィン量子群の表現論入門
助教・藤田 遼

 表現論は種々の代数系の線形空間への作用を通じて対称性を研究する分野です。表現論で扱う代数系として単純リー代数は古典的ですが、20世紀後半以降その「アフィン化」や「量子化」といった変種が物理学との関係もあって注目を浴び、現在も様々なトピックと結びつきながら研究の進展が続いています。この講座では単純リー代数の「アフィン化+量子化」にあたるアフィン量子群の表現論について入門的な解説を試みます。特に最も簡単な単純リー代数 sl2に付随する場合に表現を具体的に計算し、その表現論の面白さと最新の研究成果の一端に触れたいと思います。

◇特別講演◇


Web サービスを支える数学
LINE ヤフー研究所長 田島 玲

 日々多くのユーザーの皆様に使っていただいている web サービスでは、裏側で数学に基づく技術が多く活用されています。本講演では、安心・安全と興味・関心という二つの視点を軸に、数学がどのように実社会のサービスを支えているのかを事例をもとに紹介します。まず、FIDO 認証などの暗号技術や連合学習・差分プライバシーを取り上げ、大規模なユーザーデータを扱う上で欠かせない安全性やプライバシー保護の工夫をご紹介します。また、ユーザーの興味やニーズに応えるために活用されるベクトル検索による高速な類似探索、統計的因果推論による施策効果の検証などについても取り上げ、数学がサービスの快適さやユーザー体験の向上にどのように応用されているかを例示します。


   8/4(月)   8/5(火)   8/6(水)  8/7(木) 8/8(金)
オフィスアワー
10:30〜11:45 金城 翼
11:45〜13:00 (休 憩)
13:00〜14:15 大木谷耕司
14:15〜14:45 (休 憩) ※ 8 月 7 日(木)のみ14:15〜14:35
14:45〜16:00 藤田 遼 ※ 8 月 7 日(木)のみ14:35〜15:50
15:50〜16:10 (休 憩)
16:10〜17:25 田島 玲
LINE ヤフー研究所長

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