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全学共通科目講義(1回生~4回生対象)

 

現代の数学と数理解析
―― 基礎概念とその諸科学への広がり
授業のテーマと目的:
数学が発展してきた過程では、自然科学、 社会科学などの種々の学問分野で提起される問題を解決するために、 既存の数学の枠組みにとらわれない、 新しい数理科学的な方法や理論が導入されてきた。 また、逆に、そのような新しい流れが、 数学の核心的な理論へと発展した例も数知れず存在する。 このような数学と数理解析の展開の諸相について、第一線の研究者が、 自身の研究を踏まえた入門的・解説的な講義を行う。

数学・数理解析の研究の面白さ・深さを、 感性豊かな学生諸君に味わってもらうことを意図して講義し、 原則として予備知識は仮定しない。

第6回
日時: 2005年5月27日(金)
16:30-18:00
場所: 数理解析研究所 420号室
講師: 山田 道夫 教授
題目: 特異性/ウェーブレット/乱流
要約:
関数の不連続の程度にはさまざまなものがあります.例えば,関数値自 身が不連続なもの,一階導関数が不連続なもの,あるいは高階導関数が不連続 なものもあります.また連続であっても至るところ微分不可能な関数,といっ たものもあリ得ます.このような関数は「病的」と考えることもできますが, 実は,単に理論上だけのものではなく現実現象の観測データにも「現れる」こ とが知られています.ここでは,このような連続性/不連続性の程度を表す概 念に触れ,それを捉える道具としてのウェーブレット解析,さらにはその適用 対象の一つである Navier-Stokes 方程式の乱流解について解説します.一見 病的な数学的構造が,マクロ物理学の問題に繋がってゆく様子を感じてもらえ れば幸いです.

"http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~kenkyubu/zengaku/index.html"

 

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