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全学共通科目講義(1回生~4回生対象)

 

現代の数学と数理解析
―― 基礎概念とその諸科学への広がり
授業のテーマと目的:
数学が発展してきた過程では、自然科学、 社会科学などの種々の学問分野で提起される問題を解決するために、 既存の数学の枠組みにとらわれない、 新しい数理科学的な方法や理論が導入されてきた。 また、逆に、そのような新しい流れが、 数学の核心的な理論へと発展した例も数知れず存在する。 このような数学と数理解析の展開の諸相について、第一線の研究者が、 自身の研究を踏まえた入門的・解説的な講義を行う。

数学・数理解析の研究の面白さ・深さを、 感性豊かな学生諸君に味わってもらうことを意図して講義し、 原則として予備知識は仮定しない。

第7回
日時: 2006年6月2日(金)
16:30-18:00
場所: 数理解析研究所 420号室
講師: 有木 進 助教授
題目: いろいろな数え上げが一致するのはなぜ?
---柏原クリスタル入門---
要約:
講義の前半では,ヤング図形の標準盤, 平面内の折れ線の集合や数字の無限列で あるルールで作られるもの, その他種々の例をあげて,個数が 等しいことを確かめます.これらの 個数が等しいのは偶然ではなく, 数理解析研究所の柏原教授によって 発見された柏原クリスタルという構造を 共通にもっていて,それの異なる実現に なっているためです. この講義ではとくに組み合わせ論的な 例に限って紹介しますが,いろいろな分野で 柏原クリスタルの構造が発見されており, これらの分野を豊かなものにしています.

講義の後半では,柏原クリスタルの定義, そして可解格子模型の研究から柏原 クリスタルが生まれたいきさつ,また 量子群,Hecke 代数,旗多様体の幾何, 中島多項式,中島多様体の既約成分など 種々の実現があることなどを簡単では ありますが,ざっと触れたいと思います.


"http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~kenkyubu/zengaku/index.html"

 

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