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全学共通科目講義(1回生~4回生対象)

 

現代の数学と数理解析
―― 基礎概念とその諸科学への広がり
授業のテーマと目的:
数学が発展してきた過程では、自然科学、 社会科学などの種々の学問分野で提起される問題を解決するために、 既存の数学の枠組みにとらわれない、 新しい数理科学的な方法や理論が導入されてきた。 また、逆に、そのような新しい流れが、 数学の核心的な理論へと発展した例も数知れず存在する。 このような数学と数理解析の展開の諸相について、第一線の研究者が、 自身の研究を踏まえた入門的・解説的な講義を行う。

数学・数理解析の研究の面白さ・深さを、 感性豊かな学生諸君に味わってもらうことを意図して講義し、 原則として予備知識は仮定しない。

第8回
日時: 2006年6月9日(金)
16:30-18:00
場所: 数理解析研究所 420号室
講師: 長谷川 真人 助教授
題目: 再帰プログラムの数学
要約:
自分自身を呼び出すように書かれた自己言及的なプログラムを、再帰プログラ ムといいます。再帰プログラムは、実用的なプログラミング言語に欠かせない 大切な存在ですが、その理論的な基礎は決して自明ではありません。再帰プロ グラムが存在することによって、プログラミング言語の設計や分析は著しく困 難になりますが、同時に、背後の数理はとても豊かなものになり、再帰プログ ラムのための数学理論は、古くから多くの計算機科学者を惹付けてきました。

この講義では、具体的で面白い再帰プログラムの例をあげるとともに、再帰プ ログラムの数学的なモデルを与えるために用いられる領域理論と不動点意味論 について紹介します。時間が許せば、より進んだ話題、特に、絡み目の不変量 との関連にも言及したいと思います。


"http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~kenkyubu/zengaku/index.html"

 

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