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全学共通科目講義(1回生~4回生対象)

 

現代の数学と数理解析
―― 基礎概念とその諸科学への広がり
授業のテーマと目的:
数学が発展してきた過程では、自然科学、 社会科学などの種々の学問分野で提起される問題を解決するために、 既存の数学の枠組みにとらわれない、 新しい数理科学的な方法や理論が導入されてきた。 また、逆に、そのような新しい流れが、 数学の核心的な理論へと発展した例も数知れず存在する。 このような数学と数理解析の展開の諸相について、第一線の研究者が、 自身の研究を踏まえた入門的・解説的な講義を行う。

数学・数理解析の研究の面白さ・深さを、 感性豊かな学生諸君に味わってもらうことを意図して講義し、 原則として予備知識は仮定しない。

第12回
日時: 2006年7月14日(金)
16:30-18:00
場所: 数理解析研究所 420号室
講師: 玉川 安騎男 教授
題目: 有限体と数論幾何
要約:
体とは、一言で言えば加減乗除が自由にできる集合のことで、 有理数全体、実数全体、複素数全体、などがその典型的な 例となります。一方、元(げん)の個数が有限個しか ないような体の存在も知られており、有限体と呼ばれて います。有限体は、整数論・数論幾何学における重要な 研究対象であるだけでなく、暗号理論・符号理論・乱数理論 など、応用上も有用であることが知られています。

この講義では、まず、体について簡単に復習した後、 有限体についての基礎知識の解説をしたいと 思います。次に、有限体上の代数方程式の解の 個数を数える話から始めて、有限体上の数論幾何学の 一端を紹介したいと思っています。

なお、川北さんの「代数幾何学入門」の講義に出席されて いると、理解の助けになるだろうと思います。


"http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~kenkyubu/zengaku/index.html"

 

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