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全学共通科目講義(1回生~4回生対象)

 

現代の数学と数理解析
―― 基礎概念とその諸科学への広がり


授業のテーマと目的:
数学が発展してきた過程では、自然科学、 社会科学などの種々の学問分野で提起される問題を解決するために、 既存の数学の枠組みにとらわれない、 新しい数理科学的な方法や理論が導入されてきた。 また、逆に、そのような新しい流れが、 数学の核心的な理論へと発展した例も数知れず存在する。 このような数学と数理解析の展開の諸相について、第一線の研究者が、 自身の研究を踏まえた入門的・解説的な講義を行う。

数学・数理解析の研究の面白さ・深さを、 感性豊かな学生諸君に味わってもらうことを意図して講義し、 原則として予備知識は仮定しない。

第1回
日時: 2015年4月10日(金)
16:30-18:00
場所: 数理解析研究所 420号室
講師: 福島 竜輝 講師
題目: 格子の上の路の数え上げ
要約:
格子上で決まった長さの路の数を数えることは簡単な問題であるが、 例えば決まった終点に到達するものに限れば、確率論における酔歩という 興味深い問題につながる。さらに自分自身と交わらないという自己回避の 制限を加えると、低次元では多くの未解決問題がある難問になる。
今回はこのような単純そうに見えて難しい問題の入り口を紹介し、さらに 格子自体にランダムな通行禁止箇所を置いた場合を考えた比較的最近の 研究の簡単な部分を紹介したい。

参考文献
Grimmett: Probability on Graphs, Cambridge University Press, 2010.
Madras and Slade: The Self-Avoiding Walk, Birkhauser, 1993.
Grimmett: Percolation (2nd edition), Springer, 1999.


"http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/ja/special-02.html"

 

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