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全学共通科目講義(1回生~4回生対象)

 

現代の数学と数理解析
―― 基礎概念とその諸科学への広がり
授業のテーマと目的:
数学が発展してきた過程では、自然科学、 社会科学などの種々の学問分野で提起される問題を解決するために、 既存の数学の枠組みにとらわれない、 新しい数理科学的な方法や理論が導入されてきた。 また、逆に、そのような新しい流れが、 数学の核心的な理論へと発展した例も数知れず存在する。 このような数学と数理解析の展開の諸相について、第一線の研究者が、 自身の研究を踏まえた入門的・解説的な講義を行う。

数学・数理解析の研究の面白さ・深さを、 感性豊かな学生諸君に味わってもらうことを意図して講義し、 原則として予備知識は仮定しない。

第12回
日時: 2015年7月10日(金)
16:30-18:00
場所: 数理解析研究所 420号室
講師: 竹井 義次 准教授
題目: Gauss の超幾何微分方程式と複素積分
要約:
指数函数や三角函数、対数函数といった良く知られた初等函数を 少し一般化したものに、Gauss の超幾何函数(とその仲間)がある。 これらの特殊函数をより良く理解するには、独立変数を複素数まで 拡張し、それらが満たす微分方程式を考えることが重要である。

この講義では、超幾何函数が満たす超幾何微分方程式を主な題材 として、複素領域での微分方程式論への入門を論じる。超幾何 微分方程式の解がどのように構成されるか、その解の大域的な 性質はどのようにすれば調べられるか、といった問題について、 複素積分の方法を中心に、巾級数展開や積分変換といった手法も 援用しながら考察してみたい。

参考文献:

  • 高野恭一,『常微分方程式』(朝倉書店,1994)
  • 原岡喜重,『超幾何関数』(すうがくの風景7,朝倉書店,2002)
  • 木村弘信,『超幾何関数入門』(SGCライブラリ55,サイエンス社,2007)
  • 久賀道郎,『ガロアの夢』(日本評論社,1968)


"http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/ja/special-02.html"

 

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