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全学共通科目講義(1回生~4回生対象)

 

現代の数学と数理解析
―― 基礎概念とその諸科学への広がり


授業のテーマと目的:
数学が発展してきた過程では、自然科学、 社会科学などの種々の学問分野で提起される問題を解決するために、 既存の数学の枠組みにとらわれない、 新しい数理科学的な方法や理論が導入されてきた。 また、逆に、そのような新しい流れが、 数学の核心的な理論へと発展した例も数知れず存在する。 このような数学と数理解析の展開の諸相について、第一線の研究者が、 自身の研究を踏まえた入門的・解説的な講義を行う。

数学・数理解析の研究の面白さ・深さを、 感性豊かな学生諸君に味わってもらうことを意図して講義し、 原則として予備知識は仮定しない。

第3回
日時: 2015年4月24日(金)
16:30-18:00
場所: 数理解析研究所 420号室
講師: 照井 一成 准教授
題目: 計算よ停まれ!無限の向こう側から有限を証明する
要約:
一定の規則に従って進行する計算がきちんと停止することを示したい。 この問題は、数学基礎論では 不完全性を巡るゲーデルとゲンツェンの攻防として顕れ、 コンピュータ科学では ソフトウェア検証の一段階として実用上重要である。
本講義では、集合論に由来する超限順序数をツールとし、 ヒドラゲーム等の具体例を題材にして、いかにして計算の停止を 証明するかを解説する。 数学基礎論・コンピュータ科学との関わり合いについても言及したい。

参考文献:

  • 大堀淳他. コンピュータサイエンス入門. 岩波書店, 1999.
  • 田中一之他. 数学基礎論講義 不完全性定理とその発展.
    日本評論社, 1997.
  • 照井一成. コンピュータは数学者になれるのか? 数学基礎論から
    証明とプログラムの理論へ. 青土社, 2015.


"http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/ja/special-02.html"

 

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