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全学共通科目講義(1回生~4回生対象)

 

現代の数学と数理解析
―― 基礎概念とその諸科学への広がり
授業のテーマと目的:
数学が発展してきた過程では、自然科学、 社会科学などの種々の学問分野で提起される問題を解決するために、 既存の数学の枠組みにとらわれない、 新しい数理科学的な方法や理論が導入されてきた。 また、逆に、そのような新しい流れが、 数学の核心的な理論へと発展した例も数知れず存在する。 このような数学と数理解析の展開の諸相について、第一線の研究者が、 自身の研究を踏まえた入門的・解説的な講義を行う。

数学・数理解析の研究の面白さ・深さを、 感性豊かな学生諸君に味わってもらうことを意図して講義し、 原則として予備知識は仮定しない。

第1回
日時: 2006年4月14日(金)
16:30-18:00
場所: 数理解析研究所 420号室
講師: 葉廣 和夫 講師
題目: 結び目のJones多項式
要約:
結び目とは3次元空間に埋め込まれた円周のことです。トポロジーでは、2個の 結び目が連続的な変形によって互いにうつり合うとき、同等なものと見なしま す。結び目の不変量とは、結び目に数学的な量(多項式、複素数など)を対応 させるもので、同等な結び目に対しては同じ量を与えるもののことです。

Jones多項式は、整数係数の一変数Laurent多項式(変数の負巾x^-1なども許す 多項式)に値を持つ結び目の不変量です。これは1980年代に発見された後、様 々な一般化とともに、結び目理論・低次元トポロジーにおける一つの大きな流 れをひきおこしています。この講義では、まずJones多項式の簡単な定義を紹介 し、次にLie代数、量子群などとの関連について概説します。

"http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~kenkyubu/zengaku/index.html"

 

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