大学院教育・講義

TOP > 大学院教育・講義 > 全学共通科目「現代の数学と数理解析」

全学共通科目講義(1回生~4回生対象)

 

現代の数学と数理解析
―― 基礎概念とその諸科学への広がり
授業のテーマと目的:
数学が発展してきた過程では、自然科学、 社会科学などの種々の学問分野で提起される問題を解決するために、 既存の数学の枠組みにとらわれない、 新しい数理科学的な方法や理論が導入されてきた。 また、逆に、そのような新しい流れが、 数学の核心的な理論へと発展した例も数知れず存在する。 このような数学と数理解析の展開の諸相について、第一線の研究者が、 自身の研究を踏まえた入門的・解説的な講義を行う。

数学・数理解析の研究の面白さ・深さを、 感性豊かな学生諸君に味わってもらうことを意図して講義し、 原則として予備知識は仮定しない。

第4回
日時: 2008年5月2日(金)
16:30-18:00
場所: 数理解析研究所 420号室
講師: 竹井 義次 准教授
題目: 複素領域での微分方程式入門
要約:
微分方程式は数理モデルを記述する基礎方程式として多くの場面に現われ、 いろいろな数理現象の解析に利用されるという応用数学的な意味をもつと 同時に、微分方程式の解として函数を特徴づけるという純粋数学的な意味でも 大きな役割をもっている。後者の視点から言えば、(例えば初期値問題の) 解が一意であるかどうかとか、さらに独立変数を複素数に拡げた上で 微分方程式を考える、といった問題意識が重要になってくる。(重要な函数 の多くが複素変数の正則関数であるという事実を思い出して欲しい。)

この講義では、簡単な微分方程式を題材に用いながら、複素領域での微分方程式 への入門を試みる。微分方程式の解が存在するか、また一意であるかという 基本的な問題について、実領域での結果についても適宜言及しながら解説して みたい。


"http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/ja/special-02.html"

 

← BACK TO THE TOP

← BACK TO THE TOP

  • Follow on

Research Institute for Mathematical Sciences (RIMS)