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全学共通科目講義(1回生~4回生対象)

 

現代の数学と数理解析
―― 基礎概念とその諸科学への広がり
授業のテーマと目的:
数学が発展してきた過程では、自然科学、 社会科学などの種々の学問分野で提起される問題を解決するために、 既存の数学の枠組みにとらわれない、 新しい数理科学的な方法や理論が導入されてきた。 また、逆に、そのような新しい流れが、 数学の核心的な理論へと発展した例も数知れず存在する。 このような数学と数理解析の展開の諸相について、第一線の研究者が、 自身の研究を踏まえた入門的・解説的な講義を行う。

数学・数理解析の研究の面白さ・深さを、 感性豊かな学生諸君に味わってもらうことを意図して講義し、 原則として予備知識は仮定しない。

第14回
日時: 2012年7月27日(金)
16:30-18:00
場所: 数理解析研究所 420号室
講師: 竹広 真一 准教授
題目: 流れの安定性問題の数理
要約:
流れが時間とともにどのように変化していくかを表現する数理モデルとして, ナビエストークス方程式あるいはオイラー方程式が良く用いられています. しかしながら, これらの方程式の時間変化しない(定常)解を求めることが できたとしても, かならずしもその解が実際に定常な流れとして自然界に 存在できるとは限りません. 自然界にはかならず微小なゆらぎが存在しています. 定常解に微小なゆらぎが加わったときに, そのゆらぎが発達して元の流れを 壊してしまうかもしれないからです. これが「流れの安定性」の問題と 呼ばれるものです.

この講義では, まず安定性の概念を簡単な例を用いて説明します. 次に流れの安定性を調べるための数理的手法と基本的な定理を導き, 最後に不安定な流れが実際に乱れていく様子を紹介します.


"http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/ja/special-02.html"

 

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