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全学共通科目講義(1回生~4回生対象)

現代の数学と数理解析
―― 基礎概念とその諸科学への広がり
授業のテーマと目的:
数学が発展してきた過程では、自然科学、 社会科学などの種々の学問分野で提起される問題を解決するために、 既存の数学の枠組みにとらわれない、 新しい数理科学的な方法や理論が導入されてきた。 また、逆に、そのような新しい流れが、 数学の核心的な理論へと発展した例も数知れず存在する。 このような数学と数理解析の展開の諸相について、第一線の研究者が、 自身の研究を踏まえた入門的・解説的な講義を行う。

数学・数理解析の研究の面白さ・深さを、 感性豊かな学生諸君に味わってもらうことを意図して講義し、 原則として予備知識は仮定しない。

第6回
日時: 2018年5月25日(金)
16:30-18:00
場所: 数理解析研究所 420号室
講師: 葉廣 和夫 准教授
題目: 結び目の局所変形について
要約:
結び目理論は、ひもを結んでできる結び目を対象としたトポロジー(位相幾何学)のひとつの分野です。1つの結び目がもう1つの結び目に連続的に変形できるとき、それらを「同等」なものとみなして、結び目の分類を考えるのが基本的な問題です。結び目の局所変形とは、連続的とは限らない局所的な変形のことです。そのような局所変形のタイプが与えられると、そのような局所変形(と連続的な変形)の有限列で移りあう結び目たちを「弱い意味で同等」なものとみなすことによって、結び目の大まかな分類ができます。この講義では、局所変形に焦点を当てながら、結び目理論におけるいくつかの基本的な事項について解説します。

参考文献:
結び目の局所変形についても解説している、結び目理論の入門書としては 河内明夫、結び目理論、シュプリンガー・フェアラーク東京、1990年 がありますが、入手が困難かもしれません。
結び目理論の基本的な事項については、結び目理論の入門書はたくさん出版されているので、どれを読んでもよいのではないかと思います。

"http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/ja/special-02.html"

 

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