談話会/Colloquium

Title

Moore-Tachikawa 2d TQFTs whose values are holomorphic symplectic varieties

Date

2018年2月14日(水) 16:30〜17:30    (16:00より105談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科3号館110講演室
(Rm110, Building No.3, Faculty of Science, Kyoto University)

Speaker

中島 啓 (Hiraku Nakajima)氏 (京大・数理研)

Abstract

 Atiyah-Segalによる2次元の位相的場の理論は、S^1に対してベクトル空間 Vを、S^1の非交和に対しては V(とその双対)のテンソル積を、そして向き付けられた境界付き 2 次元多様体に対して、境界のベクトル空間の元を対応させるものとして、公理化されている。Moore と立川は、複素半単純群 G を与えたときに、ベクトル空間の元の代わりに、ハミルトニアンな G の積の作用をもつ複素シンプレクティック多様体に値をもつ 2次元の位相的場の理論が存在するであろう、と予想した。(arXiv:1106.5698) ここで、2次元多様体の貼り合わせに対応する操作は、複素シンプレクティック多様体のハミルトニアン簡約で与える。この予想は、Ginzburg-Kazhdan (論文未発表) により解決されたが、一方で講演者がBraverman, Finkelbergと共同で研究しているゲージ理論のクーロン枝の手法を用いて、アファイン・グラスマン多様体の上の構成可能連接層の同変導来圏のring objectというもので構成することもできる。この構成法は、より一般的である。この講演では、Moore-立川の予想を紹介したあとで、我々の構成法を紹介する。

Comment

Title

$p$進簡約群の法$p$表現論
(Mod $p$ representation theory of $p$-adic reductive groups)

Date

2018年1月24日(水) 15:00〜16:00    (16:00より105談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科3号館110講演室
(Rm110, Building No.3, Faculty of Science, Kyoto University)

Speaker

阿部 紀行 (Noriyuki Abe)氏 (北海道大・理)

Abstract

 $p$進体上の簡約代数群(の有理点のなす群)を$p$進簡約群と呼んでいます.主にLanglands対応を動機として,その複素数体上の表現論が長く調べられてきました.近年$p$進Langlands対応や法$p$ Langlands対応を動機として,標数$p$の体の上の表現論の研究がなされています.そのような表現論の現状についてお話をします.
 (The group of valued points of) a reductive group ver $p$-adic field is called p-adic reductive group. Motivated by the Langlands correspondence, representations of $p$-adic reductive groups over the field of complex numbers are studied for a long time. Recently, motivated by the $p$-adic or mod $p$ Langlands correspondence, representations over a filed of characteristic $p$ is studied. I will talk about a recent development of this theory.

Comment 同日 16:30-17:30 山口 睦 (Atsushi Yamaguchi)氏の講演があります。

Title

コホモロジーと表現論

Date

2018年1月24日(水) 16:30〜17:30    (16:00より105談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科3号館110講演室
(Rm110, Building No.3, Faculty of Science, Kyoto University)

Speaker

山口 睦 (Atsushi Yamaguchi)氏 (大阪府立大・高等教育推進機構)

Abstract

 ファイバー圏の概念を用いて(亜)群の表現の概念を定式化した後,複素コボルディズムホモロジーは形式群とそれらの間の厳密準同形のなす亜群の表現論であり,「複素向き付け可能」な一般ホモロジー論ま複素コボルディズムホモロジーの「部分表現」であるという J. Moravaの思想を紹介する.さらにその考えに基づいて形式群の計算を行うことによって複素K-理論に付随したホップ・アルジェブロイドやスティーンロッド代数の双対ホップ代数で表現されるアファインスキームについてのいくつかの結果を導く.

Comment 同日 15:00-16:00 阿部 紀行 (Noriyuki Abe)氏の講演があります。

Title

3次元Q-Fano多様体の分類について

Date

2018年1月17日(水) 16:30〜17:30    (16:00より1階ロビーでtea)

Place

京都大学数理解析研究所 (RIMS) 110号室
(Rm110, Research Institute for Mathematical Sciences, Kyoto University)

Speaker

高木 寛通 (Hiromichi Takagi)氏 (東大・数理)

Abstract

 反標準因子が豊富な射影多様体をFano多様体と呼ぶ。このような多様体を初めて系統的に扱ったのはdel Pezzo(2次元で非特異の場合)やFano(3次元で非特異の場合)であるが、今言った定義を出発点にしたのはおそらくIskovskihではないかと思う。このような単純でよい定義を得たことで、Fano多様体の様々な方向からの研究が可能になったと言える。そのなかでも森理論(極小モデル理論)との相性は抜群である。この講演では、私自身が関わってきた3次元Fano多様体の分類に限ってお話しする。まず、既に完成している特異点がない場合の分類--Fano, Iskovskih, Fujita, Mori-Mukai, Takeuchi, Mukaiによる--を復習する。分類方法は、森理論による双有理写像を介したものと向井茂氏によるKey Varietyを用いたものと二つあるが、講演ではその双方に触れたい。最後は、この二つの分類法を特異点のある場合(この場合、しばしば、Fano多様体はQ-Fano多様体と呼ばれる)に拡張する試みについて述べる。

Comment

Title

複素力学系のモヂュライ空間のポテンシャル幾何
(Potential geometry in the moduli of complex dynamics)

Date

2018年1月10日(水) 16:30〜17:30    (16:00より1階ロビーでtea)

Place

京都大学数理解析研究所 (RIMS) 110号室
(Rm110, Research Institute for Mathematical Sciences, Kyoto University)

Speaker

奥山 裕介 (Yûsuke Okuyama)氏 (京都工芸繊維大・基盤科学系)

Abstract

 正規化された(複素一変数)二次多項式族P_c(z)=z^2+c(cは複素数)の「パラメーター空間としての複素数平面」の自然な一般化として、1より大きい整数dに対し、(複素一変数の)d次有理関数(が合成を積として生成する一元生成半群)のメビウス共役類の集まり、言い換えればd次有理関数(の反復合成)がなす複素射影直線上の「力学系のモヂュライ空間」(M_dと書く)が、2d-2次元の複素解析的軌道体として得られますが、M_dには種々の「力学系的に意味のある」複素超曲面が生息しています。例えば自然数nに対し、このモヂュライ空間M_dの元である力学系のうち、(全部で2d-2個の)分岐点の少なくとも一つがn周期点となるものの集まりは、M_dの(既約とは限らない)複素超曲面(および積分カレント)を定めます。このようなM_d内の「力学系的に意味のある」複素超曲面たちの交叉の様子は、d=2の場合(Kiwi-Rees)を除いて最近まであまり分かっていませんでした。一方、モヂュライ空間M_dにおいて、力学系(のジュリア集合への制限)が摂動に対し安定な部分(J安定な部分)は稠密な開部分集合をなし(Ma\~n\'e-Sad-Sullivan, Lyubich)、その補集合であるJ不安定な部分(分岐集合)は力学系の2d-2個の分岐点たちがM_d上に各々定める「脱出度」と呼ばれるヘルダー連続関数たちのM_d上での複素ラプラシアンの総和(分岐カレント)の支えとして特徴付けられ(DeMarco)、さらにこの分岐カレントの1乗, 2乗, ...,2d-2乗(高次分岐カレント)はすべて非自明であり、従ってそれらの支えたち(高次分岐集合たち)が分岐集合をフィルトレーションすることが知られています(Bassanelli-Berteloot)。本講演ではAmiens大学のGabriel Vigny, Thomas Gauthier両先生、Northwestern大学のLaura DeMarco先生らとの共同研究の中から、力学系のモヂュライ空間M_dにおける乗法因子多項式の定める因子たちの交叉と上記高次分岐カレントのポテンシャル幾何的研究(定量的等分布、数え上げ、体積計算、退化など)を、2次多項式族などの具体例をふまえながらご紹介したいと思います。

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大談話会


Title

組合せ論的相互律とオイラー標数
(Combinatorial reciprocity and Euler characteristic)

Date

2017年12月27日(水) 14:45〜15:45

Place

京都大学大学院理学研究科3号館110講演室
(Rm110, Building No.3, Faculty of Science, Kyoto University)

Speaker

吉永 正彦 (Masahiko Yoshinaga)氏 (北海道大・理)

Abstract

数え上げ組合せ論において「組み合わせ論的相互律」と呼ばれる現象が知られている。これはある数え上げ問題の数え上げ関数に、負の整数を代入すると別の数え上げ問題の数え上げ関数が得られるという現象で、多面体上の格子点の数え上げに関する、Ehrhart相互律などが有名な例である。組合せ論的相互律において、数え上げ関数に代入する自然数は、多くの場合有限集合の位数に由来しており、「負の整数を代入する」という行為には本来意味はない。一方で、位相空間(特に半代数的集合)のオイラー標数を有限集合の位数の一般化とみなすことで、「負の集合」を現実のものとして扱おうというアイデアが古くからある。今回の講演では、「負の集合」のアイデアを使って、組み合わせ論的相互律を幾何的に解釈・一般化する最近の仕事(長谷部高広氏、宮谷俊典氏との共同研究)を紹介する。具体的には「半代数的順序集合」という概念を定式化し、順序集合の間の射の数え上げに関するStanleyの相互律を、有限順序集合から半代数的順序集合への射のなす空間のオイラー標数の関係式へと一般化する。

Comment 15:45-16:30 談話室109号室にて Tea Break

大談話会


Title

相対グロモフウィッテン理論について

Date

2017年12月27日(水) 16:30〜17:30

Place

京都大学大学院理学研究科3号館110講演室
(Rm110, Building No.3, Faculty of Science, Kyoto University)

Speaker

深谷 賢治 (Kenji Fukaya)氏 (Stony Brook University)

Abstract

 相対グロモフウィッテン理論は,因子(Divisor)があるケーラー多様体(あるいはシンプレクテック多様体)に対して,因子への接触の次数を指定した擬正則曲線のモジュライを研究するものです.これは,代数幾何,シンプレクテック幾何の双方で研究されていますが,代数幾何に比べると,シンプレクテック幾何での研究は様々な理由で進展が遅れています.特に,グロモフウィッテン不変量ではなく,ラグランジュ部分多様体のフレアーホモロジーなどを考えるシンプレクテック幾何特有の部分では,様々な問題があります.この講演ではそれについてお話ししたいと思います.

Comment 15:45-16:30 談話室109号室にて Tea Break

Title

不安定極小超曲面の存在定理について
(On some existence theorem for unstable minimal hypersurface)

Date

2017年12月20日(水) 16:30〜17:30    (16:00より105談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科3号館110講演室
(Rm110, Building No.3, Faculty of Science, Kyoto University)

Speaker

利根川 吉廣 (Yoshihiro Tonegawa)氏 (東工大・理学院)

Abstract

 幾何学的測度論の枠組みを用いて示されている極小部分多様体の存在定理のひとつに、以下のAlmgren-Pittsの定理がある:7次元以下の任意のコンパクトリーマン多様体内には滑らかに埋め込まれた極小超曲面が存在する.Pittsの証明はカレント空間内で離散的ミニマックス法を行い、Schoen-Simonの正則性定理を使う非常に技術的で理解が難しいものである.最近、Schoen-Simonの正則性定理をさらに進化させたWickramasekeraの正則性理論と、相分離モデルを出自とする拡散界面エネルギー汎関数の我々の結果を組み合わせた新しい証明法がGuaracoにより発見された.この新証明は、ほぼすべての証明の困難を正則性理論に押し込んでおり、Pittsの証明よりも見通しがよいものとなっている.これらについてあまり技術的な面には立ち入らず解説する.

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Title

ゲージ理論の低次元トポロジーへの応用
(Applications of gauge theory to low dimensional topology)

Date

2017年12月13日(水) 16:30〜17:30    (16:00より105談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科3号館110講演室
(Rm110, Building No.3, Faculty of Science, Kyoto University)

Speaker

笹平 裕史 (Hirofumi Sasahira)氏 (九大・数理)

Abstract

 3次元、4次元の多様体のトポロジーは5次元以上の多様体のトポロジーと違います。5次元以上でうまくいく証明が3次元、4次元ではうまくいかないことがよくあります。5次元以上ではWhitneyのトリックが有効ですが、4次元以下ではWhitneyのトリックが使えないというのが主な理由です。1980年代にDonaldsonが4次元トポロジーに新しい手法を導入しました。それは、ゲージ理論に由来するインスタントン方程式の解のモジュライ空間を利用するもので、その後多くの応用が生まれました。さらに1994年にWittenによってSeiberg-Witten方程式が導入され、更に3次元、4次元のトポロジーが進展しました。この講演ではインスタントン方程式とSeiberg-Witten方程式の主な応用についてお話します。最近の話題についても触れる予定です。

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Title

The Ricci flow on four-manifolds and the Seiberg-Witten equations

Date

2017年12月6日(水) 16:30〜17:30    (16:00より1階ロビーでtea)

Place

京都大学数理解析研究所 (RIMS) 110号室
(Rm110, Research Institute for Mathematical Sciences, Kyoto University)

Speaker

石田 政司 (Masashi Ishida)氏 (東北大・理)

Abstract

 A solution to the normalized Ricci flow is called non-singular if the solution exists for all time and the Riemannian curvature tensor is uniformly bounded. In 1999, Richard Hamilton introduced it as an important special class of solutions and classified 3-dimensional non-singular solutions. In particular, it was proved that the underlying 3-manifold is geometrizable in the sense of Thurston. On the other hand, in 1994, new invariants of smooth 4-manifolds were introduced by Edward Witten. The invariants are constructed from nonlinear partial differential equations which are called the Seiberg-Witten equations. In this talk, the Seiberg-Witten equations are used to study the properties of 4-dimensional non-singular solutions. In particular, we would like to explain that gauge theoretical invariants associated with the Seiberg-Witten equations give rise to obstructions to the existence of 4-dimensional non-singular solutions and we will also discuss its application.

Comment

Title

A trace formula on $SL(3,Z)\backslash SL(3,R)/SO(3)$

Date

2017年11月29日(水) 16:30〜17:30    (16:00より105談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科3号館110講演室
(Rm110, Building No.3, Faculty of Science, Kyoto University)

Speaker

若槻 聡 (Satoshi Wakatsuki)氏 (金沢大・理工研究域)

Abstract

 In this talk, we give a trace formula on $SL(3,Z)\backslash SL(3,R)/SO(3)$, whose spectral side and geometric side are explicitly described by the spherical transform of any bi-invariant test function. We will also discuss its application to Weyl's law. This is a joint work with Werner Hoffmann and Masao Tsuzuki.

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Title

Monodromy and derived equivalences

Date

2017年11月22日(水) 16:30〜17:30 (16:00より105談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科3号館110講演室
(Rm110, Building No.3, Faculty of Science, Kyoto University)

Speaker

Andrei Okounkov 氏 (京大 & Columbia University)

Abstract

 Monodromy of linear differential equations is a very old and classical object, which for certain very special equations of geometric origin has been the subject of challenging conjectures of more modern flavor. One such conjecture, proposed by Bezrukavnikov and myself, identifies the monodromy of certain quantum differential equations with a generalization of the Hecke algebra that is important for representation theory in large prime characteristic. I will explain what this conjecture says and how we prove it for Nakajima quiver varieties.

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Title

Extremal length geometry on Teichmuller space

Date

2017年11月15日(水) 17:00〜18:00    (16:30より105談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科3号館110講演室
(Rm110, Building No.3, Faculty of Science, Kyoto University)

Speaker

宮地 秀樹 (Hideki Miyachi)氏 (阪大・理)

Abstract

 In this talk, I would like to give a recent progress of my study on Extremal length geometry on Teichmueller space. This research is aimed for unifying (or understanding the relation between) the complex analytical aspect and the topological aspect of Teichmueller theory in the framework of the Thurston theory. Extremal length geometry is expected to act as a mediator at the unification. If time permits, I will explain my program for the unification.

Comment 場所と時間が変更になりました

Title

非線形確率積分と非線形市場でのヘッジ
(Nonlinear stochastic integration and hedging in nonlinear markets)

Date

2017年10月25日(水) 16:30〜17:30    (16:00より105談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科3号館110講演室
(Rm110, Building No.3, Faculty of Science, Kyoto University)

Speaker

深澤 正彰 (Masaaki Fukasawa)氏 (阪大・基礎工学)

Abstract

 数理ファイナンスは証券等の運用収益を確率積分(伊藤積分)で記述し,ファイナンスの問題を確率解析の問題として研究する分野である.その基本的事項を解説した後,市場の非線形性を考慮に入れると,自然に非線形確率積分の概念が必要となることを議論する.後退確率微分方程式を用いて非線形確率積分を「線形化」する講演者らの最近の研究を紹介する.

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Title

Nonpositive curvature and operator algebras

Date

2017年10月11日(水) 16:30〜17:30    (16:00より1階ロビーでtea)

Place

京都大学数理解析研究所 (RIMS) 110号室
(Rm110, Research Institute for Mathematical Sciences, Kyoto University)

Speaker

Mikael Pichot 氏 (京大・数理研 & McGill University)

Abstract

 The field of operator algebras was begun in the late 1920’s by J. von Neumann, through his work on abstract Hilbert spaces and the foundation of quantum mechanics. The subject developed steadily for nearly a century, and found deep connections with many branches of mathematics. The talk will discuss, using concrete examples, some of these connections, in particular with group theory and geometry of nonpositive curvature. The main focus will be the recent work of Sylvain Barré and myself on intermediate rank geometry. I will give some motivation for this work, and explain some of the leading ideas in the study of discrete groups of intermediate rank.

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Title

Two Proofs of Fermat's Last Theorem

Date

2017年7月19日(水) 16:30〜17:30    (16:00より105談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科3号館110講演室
(Rm110, Building No.3, Faculty of Science, Kyoto University)

Speaker

Fucheng Tan 氏 (京大・数理研)

Abstract

 In this talk, we start with the basics on Galois representations and modular forms. It is well-known that to a modular form one can attach a Galois representation satisfying several natural properties. On the other hand, the modularity conjectures, started by Taniyama and Shimura, assert that a Galois representation, which satisfies such properties as above, necessarily arises from a modular form. Andrew Wiles' milestone work on modularity in addition provided us the first proof of Fermat's Last Theorem. Several years ago, Shinichi Mochizuki presented an entirely new theory, called Inter-universal Teichmuller theory, which has a remarkable application, namely the ABC conjecture. Certain effective version of ABC conjecture will in turn imply Fermat's Last Theorem. We shall give an introduction to both proofs of FLT. Time permitting, we will make some brief remarks on Inter-universal Teichmuller theory.

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大談話会


Title

位相力学系の圧縮と通信.
(Data compression and communication in topological dynamics.)

Date

2017年7月12日(水) 14:40〜15:40

Place

京都大学数理解析研究所 (RIMS) 420 号室
(Rm420, Research Institute for Mathematical Sciences, Kyoto University)

Speaker

塚本 真輝 (Masaki Tsukamoto)氏 (京大・理)

Abstract

 情報理論における最も基本的な二つのテーマは情報の圧縮と通信である. この観点から見た位相力学系の理論について講演する. 力学系$X$が与えられたとして,次の三つの問題を考えよう:
 (1)$X$上の2点を任意に取る.この2点を区別しながら, $X$をできるだけ小さくつぶして別の力学系$Y$を 作りたい.これはいつ可能だろうか?
 (2)$X$上に不変確率測度$m$を取る.$m$によって, $X$に値をとる確率過程が定まるが, 誤差を一定の範囲に制御しながら,この確率過程を量子化する際に 必要な毎秒辺りのビット数をレート歪み関数と呼ぶ. $m$が不変確率測度全体を動く時の,レート歪み関数の(誤差がゼロに 近づく際の)漸近挙動を求めよ.
 (3)周波数の帯域幅が$W$の信号(例えば,日本の標準的な電話では $W=3400Hz$)を用いて,$X$を通信することを考える. $W$をどれだけ大きくとれば完全な通信が可能か?
 問題(2)は解答が分かっている(Lindenstrauss--講演者). 問題(1)と(3)は,$X$が極小の場合には解答が得られている (Lindenstrauss,Gutman--講演者).
 上の3つの問題すべてに,力学系が単位時間辺りに持つ自由度 (平均次元と呼ばれる)の理論が本質的に関わる. この講演の主な目的な,上の問題を通じて,平均次元理論の入門的解説を 行うことである.
 Data compression and communication are the most basic themes of information theory. We explain some problems of topological dynamics from this viewpoint. Given a dynamical system $X$, we consider the following three problems:
 (1) Take two points in $X$. We want to collapse $X$ into a smaller dynamical system $Y$ while distinguishing the given two points. When is this possible?
 (2) Take an invariant probability measure $m$ on $X$, which determines a stochastic process taking values in $X$. The rate distortion function gives how many bits we need to describe this process under a distortion constraint. What determines the asymptotic (as the distortion goes to zero) of the supremum of the rate distortion function over all invariant probability measures $m$?
 (3) Consider signals whose frequencies are limited in a fixed band of length $W$. (In the standard telephone, $W = 3400Hz$.) We want to communicate $X$ by using these signals. How large should $W$ be?
 The answer to (2) is known (Lindenstrauss--T.). The answers to (1) and (3) are known when $X$ is a minimal system (Lindenstrauss, Gutman--T.).
 It is known that ``mean dimension theory'' is a key player in all the above three problems. The main purpose of this talk is to give an introduction to mean dimension through the above problems.

Comment 15:40-16:30 110号室にて Tea Break

大談話会


Title

Double Affine Hecke Algebras and Low-Dimensional Geometry

Date

2017年7月12日(水) 16:30〜17:30

Place

京都大学数理解析研究所 (RIMS) 420 号室
(Rm420, Research Institute for Mathematical Sciences, Kyoto University)

Speaker

Ivan Cherednik 氏 (京大・数理研 & UNC Chapel Hill)

Abstract

 We will discuss 3 major approaches to Double Affine Hecke algebras via topology of elliptic configuration spaces, K-theory of affine flag varieties and harmonic analysis (integrable systems). These algebras are flat deformations of Heisenberg and Weyl algebras (non- commutative tori) and as such are expected to play an important role in non-commutative geometry. We will mainly focus on a new DAHA based theory of refined invariants of iterated links, including all algebraic ones, and its geometric aspects (compactified Jacobians of plane curve singularities). The case of sl_2(A_1) will be considered in detail; we will calculate the DAHA superpolynomial of trefoil and provide other examples.

Comment 15:40-16:30 110号室にて Tea Break

Title

部分因子環論と表現論
(Subfactors and representation theory)

Date

2017年7月5日(水) 16:30〜17:30    (16:00より1階ロビーでtea)

Place

京都大学数理解析研究所 (RIMS) 110号室
(Rm110, Research Institute for Mathematical Sciences, Kyoto University)

Speaker

荒野 悠輝 (Yuki Arano)氏 (京大・理)

Abstract

 作用素環とはその名の通り作用素がなす非可換な環である。それらの間の包含を調べる部分因子環論は、作用素環論におけるGalois理論のようなものとして捉えられ、``Galois群''に対応するものとしてテンソル圏が自然に現れる。本講演では、テンソル圏の解析的/表現論的な性質、すなわち従順性や性質(T)が、部分因子環の分類とどのように関係するかを概説し、(qが実のときの)量子包絡環の表現圏の場合には、そのような性質が量子化された複素半単純群のユニタリ表現論から導かれることを示す。

Comment

Title

フロベニウス写像とアーベル多様体
(Frobenius maps and abelian varieties)

Date

2017年6月28日(水) 16:30〜17:30    (16:00より105談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科3号館110講演室
(Rm110, Building No.3, Faculty of Science, Kyoto University)

Speaker

三内 顕義 (Akiyoshi Sannai)氏 (京大・数理研)

Abstract

 フロベニウス写像は正標数の代数多様体を研究する上で最も基本的な道具である。代数多様体の構造層をフロベニウス写像で押し出した加群の構造は代数多様体の局所、大域の両方に大きな影響を与えることが知られおり、それらに関する理論はF-特異点論と呼ばれている。この理論はHochster, Hunekeらの可換環論の研究者により創始されたが、近年では正標数の極小モデル理論などに応用されている。本講演ではF-特異点論への入門的な事柄から始め、双有理幾何学に現れる特異点との関係、log Fano多様体との関係について触れ、最後に構造層のフロベニウス写像押し出しを用いたアーベル多様体の特徴づけについて述べる。
 Frobenius maps are the most basic tool in algebraic geometry in positive characteristic. The module structure of the Frobenius pushforward of the structure sheaves of algebraic varieties has great influence on both the local and the global structure of algebraic varieties, and the theory related to them is called F-singularity theory. This theory was developed by Hochster and Huneke, who are commutative ring theorists, but in recent years it has been applied to the minimal model theory in positive characteristic. In this talk, we start with an introduction to F-singularity theory, touched on the relationship with singularities appearing in birational geometry, the relationship with log Fano varities, and finally we give the characterization of abelian varieties by using the Frobenius pushforward of the structure sheaves.

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Title

等質空間上の固有な作用
(Proper actions on homogeneous spaces)

Date

2017年6月21日(水) 16:30〜17:30    (16:00より1階ロビーでtea)

Place

京都大学数理解析研究所 (RIMS) 110号室
(Rm110, Research Institute for Mathematical Sciences, Kyoto University)

Speaker

森田 陽介 (Yosuke Morita)氏 (京大・理)

Abstract

 等質空間 G/H を G の離散部分群で割って、G/H を局所的なモデルとする多様体を作りたい。そのためには、離散部分群の G/H への作用が固有かつ自由なことが必要かつ十分であることが知られている。このとき離散部分群は不連続群、商空間はClifford-Klein形と呼ばれる。小林俊行氏による1980年代後半からの研究によって、G が簡約Lie群のとき、作用の固有性を簡約Lie群の構造論(Cartan射影)の言葉を用いて簡明に記述できることが明らかになった。この結果を基として、
・G/H の不連続群で、与えられた群と同型なものが存在するか?
・G/H の不連続群で、余コンパクトなものが存在するか?
といった問いが現在まで研究されている。本講演では、これらの研究を具体例を中心に紹介する。最後に講演者の得た結果についてもお話ししたい。
 Let G/H be a homogeneous space. The quotient of G/H by a discrete subgroup of G becomes a manifold locally modelled on G/H if and only if the discrete subgroup acts properly and freely on G/H. If these conditions are satisfied, the discrete subgroup is called a discontinuous group for G/H, and the quotient manifold is called a Clifford-Klein form of G/H. Toshiyuki Kobayashi's work since the late 1980s revealed that, when G is a reductive Lie group, the properness of the action is rephrased in terms of the structure theory of reductive Lie groups (the Cartan projection). Since then, the following questions has attracted considerable attention and studied based on his results:
- Is there a discontinuous group for G/H which is isomorphic to a given discrete group?
- Is there a cocompact discontinuous group for G/H?
In this talk, I will review these studies with examples and give my recent results.

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Title

パーシステントホモロジーと機械学習を用いたデータ解析
(Data analysis using persistent homology and machine learning)

Date

2017年6月14日(水) 16:30〜17:30    (16:00より105談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科3号館110講演室
(Rm110, Building No.3, Faculty of Science, Kyoto University)

Speaker

大林 一平 (Ippei Obayashi)氏 (東北大・材料科学高等研究所)

Abstract

 パーシステントホモロジーとはフィルトレーション上でのホモロジー理論のことで、データ解析のへの応用のために発明された理論である。増大列の構造にスケールの情報を入れ込むことでデータのトポロジカルな情報を大きさなどを含めて取り扱えるようにしたものである。パーシステントホモロジーはデータの定量的幾何的情報を効率的に縮約できる強力な手法で、アモルファス、粉体、ポリマー、ウィルスの遺伝的進化、センサーネットワーク、と様々なデータの解析に応用されている。機械学習はデータから特徴的なパターンを統計的に抽出するための手法で、広くデータ解析に利用されている。
 この2つを組合せることで、データの特徴的幾何パターンを定量的に抽出できるようになる。この談話会では機械学習とパーシステントホモロジーの組み合わせによるデータ解析手法についての最近の結果について紹介する。この組み合わせに関する研究はすでにいくつかあるが、今回紹介する手法は学習結果の直感的な理解のしやすさ、可視化との相性の良さ、などの利点があり実用的なデータ解析に役立つと期待される。
 この結果は東北大WPI-AIMRの平岡氏との共同研究によるものである。
 Persistent homology is the homology theory on a filtration, which is developed for the data analysis. By combining the scale with the filtration index, we can treat topological information of the data with scale. Persistent homology is a powerful method which can summarize quantitative geometric infromation effectively, and it is applied various kinds of data analysis such as amorphous solids, granular crystallization, glassy polymers, viral evolution, and sensor networks. Machine learning enables us to find a characteristic patterns from data statistically and widely used for data analysis.
 By the combination of persistent homology and machine learning, we can find characteristic geometric patterns from data. I will show you our recent research about that combination. Some methods for that purpose are already proposed, but our method has an advantage of intuitive understanding and effective visualization of the learned results.
 This research is a joint work with Y. Hiraoka (WPI-AIMR, Tohoku Univ.).

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Title

相対的特異点領域と行列因子化
(Relative singular locus and matrix factorizations)

Date

2017年6月7日(水) 16:30〜17:30    (16:00より1階ロビーでtea)

Place

京都大学数理解析研究所 (RIMS) 110号室
(Rm110, Research Institute for Mathematical Sciences, Kyoto University)

Speaker

平野 雄貴 (Yuki Hirano)氏 (京大・理)

Abstract

 行列因子化の理論は1980年頃Eisenbudにより、超曲面上のCohen-Macaulay加群の表現論において重要な応用を与える理論として導入された。その後、OrlovやBuchweitzらにより、行列因子化のなす圏(行列因子化圏)が超曲面の特異点圏と同値になることが示され、行列因子化は特異点の理論や様々な数学分野において応用を与えることが分かってきた。本講演では、まず行列因子化の簡単な紹介から始め、その後、本研究で導入された相対的特異点領域と行列因子化圏との関連について説明する。
 The theory of matrix factorizations was introduced by Eisenbud around 1980, and he applied matrix factorizations to the representation theory of Cohen-Macaulay modules over hypersurface singularities. Orlov and Buchweitz showed that the categories of matrix factorizations are equivalent to the singularity category of hypersurface singularities, and later the theory of matrix factorizations was applied to various areas of mathematics.In this talk, we give a kind introduction to matrix factorizations, and then we explain a relationship between matrix factorizations and relative singular locus introduced in this work.

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Title

On a refinement of the reciprocity law on Stark units

Date

2017年5月31日(水) 15:00〜16:00    (16:00より105談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科3号館110講演室
(Rm110, Building No.3, Faculty of Science, Kyoto University)

Speaker

加塩 朋和 (Tomokazu Kashio)氏 (東京理科大・理工)

Abstract

 講演者はフェルマー曲線の周期積分とガンマ関数, 及び絶対フロベニウス作用とp進ガンマ関数の関係を用いることで, p進周期環に値をとるベータ関数を構成しその特殊値上の相互法則を導いた.この相互法則は円単数の相互法則の精密化を与えている.今回は更にCM周期や多重ガンマ関数を用いた一般化に関する予想を紹介する.とくに総実体上のStark予想, Gross-Stark予想の精密化に関して言及する.

Comment 同日 16:30-17:30 植田 好道 (Yoshimichi Ueda)氏の講演があります。

Title

ランダム行列と作用素環
(Random Matrices and Operator Algebras)

Date

2017年5月31日(水) 16:30〜17:30    (16:00より105談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科3号館110講演室
(Rm110, Building No.3, Faculty of Science, Kyoto University)

Speaker

植田 好道 (Yoshimichi Ueda)氏 (九州大・数理)

Abstract

 作用素環論は様々な分野の手法を用いますが,ランダム行列も作用素環の解析に用いられています.逆にランダム行列の行列サイズ無限大極限の記述に作用素環の枠組みが使えます.これが所謂,自由確率論と呼ばれる分野の醍醐味ですが,このことを「ランダム線型汎関数」をキーワードにその基礎となる枠組みを中心にお話します.最後に,講演者が試みている話題についてお話します.

Comment 同日 15:00-16:00 加塩 朋和 (Tomokazu Kashio)氏の講演があります。

Title

群論的なヤング図形集団における極限プロファイルとそのガウスゆらぎの動的モデルについて
(On a dynamic model for limit profiles and their Gaussian fluctuations in group-theoretical ensembles of Young diagrams)

Date

2017年5月24日(水) 16:30〜17:30    (16:00より1階ロビーでtea)

Place

京都大学数理解析研究所 (RIMS) 110号室
(Rm110, Research Institute for Mathematical Sciences, Kyoto University)

Speaker

洞 彰人 (Akihito Hora)氏 (北海道大・理)

Abstract

 ヤング図形のプランシェレル集団で大数の法則の帰結として極限プロファイルが現れることが、1970年代にヴェルシック・ケロフとローガン・シェップにより示された。ヤング図形の集団におけるこの集中現象は、いろいろなモデルに拡張されるとともに、対称群の表現の漸近理論、ランダム行列、自由確率論等との関わりをもちながら研究されてきた。さらに、ゆらぎの研究も多岐に渡っている。この講演では、まずこのようなヤング図形の極限プロファイルとそのガウスゆらぎに関する静的なモデルについて概観する。次に、ヤング図形の間にプランシェレル測度を不変に保つ連続時刻のマルコフ連鎖を考え、時空に関して拡散的なスケーリング極限を施すことにより、極限プロファイルやそのガウスゆらぎの巨視的時間発展を表す動的モデルを与える。1990年代にケロフとオルシャンスキーによって導入されたヤング図形のいろいろな座標に関する多項式関数の解析がこれらの問題に有効にはたらく様を紹介する。なるべく具体例の明示的な計算(がなかなか難しい現状)にも触れたい。
 In 1970's Vershik-Kerov and Logan-Shepp showed that a limit profile is observed in the Plancherel ensemble of Young diagrams as a law of large numbers. This concentration phenomenon in a Young diagram ensemble was extended to various models and has been studied in connection with asymptotic representation theory of symmetric groups, random matrices, free probability theory, and so on. Further more, we can see a wide range of studies on fluctuations. First we will overview static models on such limit profiles and their Gaussian fluctuations of Young diagrams. Then we will consider a continuous time Markov chain preserving the Plancherel measure on Young diagrams, and give a dynamic model for the macroscopic time evolution of limit profiles and their Gaussian fluctuations through a diffusive scaling limit in space and time. Analysis of the polynomial functions in several coordinates of Young diagrams introduced by Kerov-Olshanski in 1990's is effectively used to solve these problems. Some examples of explicit computations will be mentioned.

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Title

ミラー対称性とテータ関数
(Mirror symmetry and theta functions)

Date

2017年5月17日(水) 16:30〜17:30    (16:00より105談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科3号館110講演室
(Rm110, Building No.3, Faculty of Science, Kyoto University)

Speaker

金沢 篤 (Atsushi Kanazawa)氏 (京大・理)

Abstract

 本講演ではミラー対称性の研究の応用として、Abel多様体のテータ関数をアフィン幾何を通して理解・一般化する試みを紹介します。まずミラー対称性とは複数のCalabi-Yau多様体の間に存在する複素幾何とシンプレクティック幾何の双対性で、これは近年の数学と理論物理学の交流の大きな原動力となってきました。最近の研究で明らかになってきたことは、ミラー対称性の背後で整アフィン幾何やトロピカル幾何が重要な役割を果たしているということです。その典型的な例がトーリック多様体の理論における格子多面体と扇です。本講演では、ミラー対称性の概要と最近の発展について紹介した後、偏極の標準基底``テータ関数''を例にとってトーリック多様体の理論とCalabi-Yau多様体の理論を比べてみます。時間が許せば、幾何学的量子化との関係についても触れたいと思います。
 I will talk about an attempt to understand and generalize classical theta functions of abelian varieties by affine geometry. Our motivation comes from mirror symmetry, which is duality between complex geometry and symplectic geometry among distinct Calabi-Yau manifolds. Recent study of mirror symmetry has revealed that affine (tropical) geometry plays an essential role in this duality. Prototypical examples are lattice polytopes and rational fans in the theory of toric manifolds. In this talk, I will review recent progress of mirror symmetry and then discuss ``theta functions'' of toric manifolds and Calabi-Yau manifolds. If time permits, I will mention their relation to geometric quantization.

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3次元トーリックカラビ・ヤウ多様体上のBPS束縛状態の数え上げ
(Counting BPS bound states on toric Calabi--Yau 3-folds)

Date

2017年5月10日(水) 16:30〜17:30    (16:00より1階ロビーでtea)

Place

京都大学数理解析研究所 (RIMS) 110号室
(Rm110, Research Institute for Mathematical Sciences, Kyoto University)

Speaker

吉田 豊 (Yutaka Yoshida)氏 (京大・数理研)

Abstract

 II型の超弦理論を3次元(トーリック)カラビ・ヤウ多様体でコンパクト化するとカラビ・ヤウ多様体の部分多様体に巻き付くD-ブレーンの超対称性を保つ配位は残った4次元時空ではBPS粒子(超対称性を保つ粒子はBPS粒子と呼ばれる)と見なせる。トーリック カラビ・ヤウ多様体上のD6、D2、D0-ブレーンに付随するBPS粒子の状態数の数え上げは位相的弦理論、ドナルドソン・トーマス不変量などと関係するため盛んに研究されてきた。本講演ではトーリック カラビ・ヤウ多様体上のD6、D2、D0-ブレーンに付随する状態数の数え上げをブレーンタイリングとダイマー模型を使って決定する方法をレビューした後、D4、D2、D0-ブレーンに付随するBPS粒子の状態数の数え上げとヤング図に類似した2次元結晶融解模型との関係を紹介する。時間があればヴァッファ・ウィッテン理論、壁越え現象との関係などにも触れる。

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Title

フォンノイマン環とdeformation/rigidity理論の紹介
(Introduction to deformation/rigidity theory for von Neumann algebras)

Date

2017年4月26日(水) 16:30〜17:30    (16:00より105談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科3号館110講演室
(Rm110, Building No.3, Faculty of Science, Kyoto University)

Speaker

磯野 優介 (Yusuke Isono)氏 (京大・数理研)

Abstract

 ヒルベルト空間上の有界線形作用素のなす環の部分環であり,各点収束の位相で閉じたものをフォンノイマン環という.量子力学への応用を念頭に研究が始まったが,後に数学的対象としても研究されるようになった.例えば,結び目の不変量を与えた部分因子環論,確率論の非可換化を研究する自由確率論等は良く知られている.
 Deformation/rigidity理論とは,近年のフォンノイマン環論の最も大きな話題である.一般に,離散群の正則表現や測度空間への作用からフォンノイマン環を作る事が出来るが,それらを詳しく調べる手法が確立した,というような理論である.離散群論やエルゴード理論とは関係が深く,deformation/rigidityという言葉は,離散群のHaagerup性と性質(T)から来ている.
 この講演では,関数解析学の基礎のみを仮定して,この理論の簡単な解説を試みる.前半はフォンノイマン環論そのものの紹介,後半はdeformation/rigidity理論の解説にあてる予定である.

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The six vertex model and randomly growing interfaces in (1+1)dimensions

Date

2017年4月19日(水) 16:30〜17:30    (16:00より1階ロビーでtea)

Place

京都大学数理解析研究所 (RIMS) 110号室
(Rm110, Research Institute for Mathematical Sciences, Kyoto University)

Speaker

Alexei Borodin 氏 (Massachusetts Institute of Technology)

Abstract

 The goal of the talk is to explain how the six vertex model gives rise to models of (1+1)d random growth in the KPZ (Kardar-Parisi-Zhang) universality class, and how the Yang-Baxter integrability of the former leads to solvability of the latter.

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Title

物理を数学へ応用する
(Applying physics to mathematics)

Date

2017年4月12日(水) 15:00〜16:00    (16:00より105談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科3号館110講演室
(Rm110, Building No.3, Faculty of Science, Kyoto University)

Speaker

時枝 正 (Tadashi Tokieda)氏 (University of Cambridge)

Abstract

 古来数学は物理へ応用されています。この談話の主題は、あべこべに、物理を使って数学の定理を証明することです。 普通の数学のセミナーと異なり、どなたでも初めから終りまですべてお分かりになるでしょう。しかし新しく多様な例─-不等式、格子点、初等幾何、アルゴリズムの解析、トポロジー等─-をご紹介したいと思います。
 Traditionally mathematics is expected to spawn unexpected applications to physics. We explore the reverse: to use physics to prove mathematical results. The talk should be understandable to everybody in its entirety, but I will try to present a variety of new examples---inequality, lattice points, elementary geometry, analysis of algorithms, topology, etc.

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