談話会/Colloquium

Title

On the velocities of flows consisting of cyclically monotone maps

Date

2010年2月24日(水) 16:30〜17:30    (16:00より205談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科数学教室110講演室(理3号館)

Speaker

Adrian Tudorascu氏 (Univ. of Wisconsin-Madison)

Abstract

Motivated by work on one-dimensional Euler-Poisson systems, Gangbo et al. proved a surprisingly general flow-map formula which unequivocally links an absolutely continuous curve in the Wasserstein space to the corresponding family of optimal maps pushing forward a given reference measure to each measure on the curve. In this work we prove a similar result for higher dimensions. Possible applications to variational solutions for pressureless gas dynamics systems are discussed. These solutions are obtained as absolutely continuous curves in a new metric space which is topologically equivalent to the Wasserstein space.

Comment

Title

円周上の曲面束の幾何とトポロジー

Date

2010年1月20日(水) 15:00〜16:00 (16:00より205談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科数学教室110講演室(理3号館)

Speaker

小島 定吉 (Sadayoshi Kojima)氏 (東工大・情報理工学)

Abstract

 2000年の M. Takasawa の学位論文での成果の下に, 2003年の J. Brock による擬 Anosov 写像の Weil-Petersson ノルムと その写像トーラスの双曲体積の比較定理の二つの発展形を紹介する.

Comment 16:30--17:30 舟木先生の講演があります。

Title

2次元ヤング図形の時間発展モデルに対する流体力学極限

Date

2010年1月20日(水) 16:30〜17:30    (16:00より205談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科数学教室110講演室(理3号館)

Speaker

舟木 直久 (Tadahisa Funaki)氏 (東大・数理)

Abstract

面積が増大するランダムなヤング図形の境界の極限形は Vershik 曲線と よばれ、種々のランダムな構造の下で調べられている。これらは統計力学的 には平衡系に対する結果と考えられる。したがって対応する時間発展モデル を導入し、そのスケール極限を論ずることは自然な問題である。ここでは そのような問題を流体力学極限の観点から考察する。ヤング図形の境界の 極限形の時間発展はある種の非線形放物型偏微分方程式で支配され、その 平衡解は Vershik 曲線と一致することが示された。3次元ヤング図形に ついても触れる予定である。本講演は佐々田槙子氏(東大数理)との 共同研究によるものである。

Comment 15:00--16:00 小島先生の講演があります。

Title

On corks of 4-manifolds

Date

2010年1月13日(水) 16:30〜17:30    (16:00より205談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科数学教室110講演室(理3号館)

Speaker

安井 弘一 (Kouichi Yasui)氏 (京大・数理研)

Abstract

単連結閉4次元多様体の上の全ての(エキゾチック)微分構造は,可縮な余次元0の 部分多様体をその境界のinvolutionで貼りなおすことによって得られることが知られ ている.そのような部分多様体とその境界のinvolutionの対はcorkと呼ばれている. しかし,微分構造とcorkの具体的な対応については全く分かっていない.本講演では, Selman Akbulut氏との共同研究で得られた,4次元多様体のcorkの構造の様々な 具体例について紹介する.また,corkを用いることで,境界付き4次元多様体の対で 同相だが微分同相でないものを簡単に構成できることなどにも触れたい.

Comment

Title

Cohomology of finite groups and characteristic classes

Date

2009年12月16日(水) 16:30〜17:30    (16:00より205談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科数学教室110講演室(理3号館)

Speaker

秋田 利之 (Toshiyuki Akita)氏 (北大・理)

Abstract

有限群のコホモロジーを調べるための基本的な道具の一つに、 有限次元線形表現に同伴するベクトル束の特性類があるが、 その"高次元版"として、曲面上の有限群作用に同伴する 曲面束の特性類が考えられる。この講演では両者を比較し、 特に後者がMackey関手の自然変換と考えられることなどを 紹介したい。

Comment

Title

Derived equivalences and Auslander-Yoneda algebras

Date

2009年12月9日(水) 16:30〜17:30    (16:00より205談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科数学教室110講演室(理3号館)

Speaker

Changchang Xi 氏 (RIMS/北京師範大学)

Abstract

As is well-known, derived category and derived equivalence are widely used in many different branches in mathematics. In the modern representation theory of algebras and groups, they are also of particular interest. The following are three of the fundamental questions in studying derived equivalences:

(1) How to characterize derived equivalences ?
(2) How to decide two given derived categories (or algebras) being derived-equivalent ?
(3) How to construct new derived equivalences from given ones?

The first question was answered by Rickard's beautiful Morita theory for derived categories. The second question is hard, and still open (just think of Broue's abelian defect group conjecture). As to the last question, not much is known.

In this talk, we shall mainly consider the last question and provide partial answers from algebraic point of view. Roughly speaking, we shall give two methods to construct derived equivalences: One is to form the so-called $\Phi$-Auslander-Yoneda algebras of generators, or cogenerators, and the other is to form endomorphism algebras of modules appearing in an almost split sequence. We apply these methods to Frobenius algebras.

We shall start with basic definitions and examples, and present some recent results in this direction.

Comment

Title

Geometric analysis on Alexandrov spaces

Date

2009年12月2日(水) 16:30〜17:30    (16:00より205談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科数学教室110講演室(理3号館)

Speaker

塩谷 隆 (Takashi Shioya)氏 (東北大・理)

Abstract

Alexandrov空間とは,曲率が下に有界な距離空間である. これは1950年頃にA. D. Alexandrovによって導入され, Burago,Gromov,Perelmanによりその現代的な基礎が確立された. 断面曲率が下に有界なリーマン多様体の列のGromov-Hausdorff極限は Alexandrov空間の典型例であり,断面曲率がある定数以上の リーマン多様体を調べるのにAlexandrov空間の研究が役立つ. また,曲率という概念の本質をとらえたいという観点からも, Alexandrov空間の研究は重要であると考えられる. 本講演では,Alexandrov空間上の幾何解析の研究を概観して, 最後に「Cheeger-Gromoll型の分割定理」について説明する.

Comment

臨時談話会


Title

Solving fully nonlinear elliptic equations

Date

2009年11月26日(木) 16:30〜17:30    (16:00より205談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科数学教室110講演室(理3号館)

Speaker

Louis Nirenberg氏 (クーラント研究所)

Abstract

The talk will present some results on recent work by R.Harvey and B. Lawson,Dirichlet duality and the nonlinear Dirichlet problem,Comm. Pure Appl. Math.62(2009)396-443.It concerns solving boundary value problems for elliptic equations of the form F(D'2u) = 0 .They find generalized solutions which are merely continuous. The talk will be expository.No knowledge of Partaial Differential Equations is necessary.

Comment 臨時談話会です。曜日がいつもと違います。

大談話会


Title

IV 型領域上の保型形式とモジュライ

Date

2009年11月18日(水) 14:40-15:40 (15:40-16:30 tea 109号室)

Place

京都大学大学院理学研究科数学教室110講演室(理3号館)

Speaker

金銅 誠之(Shigeyuki Kondo)氏 (名大・多元数理)

Abstract

K3 曲面等の周期領域として IV 型有界対称領域やその部分領域の complex ball が現れる。Borcherds は 1996 年に IV 型有界対称領域上の保型形式で 積表示を持つものを構成し代数幾何学への応用を与えた。 この講演では彼の理論を用いたその後のモジュライ空間の研究を紹介する。

Comment

大談話会


Title

Random point fields revisited: Poissonian Fock spaces, Gibbs measures, fermion (determinantal) processes etc.

Date

2009年11月18日(水) 16:30-17:30 (15:40-16:30 tea 109号室)

Place

京都大学大学院理学研究科数学教室110講演室(理3号館)

Speaker

高橋 陽一郎(Yoichiro Takahashi)氏 (京大・数理研)

Abstract

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Comment

Title

スピノルL函数の中心での特殊値と関係する相対跡公式について

Date

2009年11月11日(水) 16:30〜17:30    (16:00より205談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科数学教室110講演室(理3号館)

Speaker

古澤 昌秋 (Masaaki Furusawa)氏 (大阪市大・理)

Abstract

次数2のジーゲル保型形式に付随するスピノルL函数の、函数等式の中心における 特殊値について、Boechererはそれがベッセル周期とよばれる保型形式の周期の 絶対値の2乗と関係することを予想した。これは、楕円保型形式の場合に多くの 重要な結果をもたらしたWaldspurgerの定理の、次数2のジーゲル保型形式の場 合への自然な 一般化であると考えることができる。Shalikaとの共同研究によって、Boecherer の予想にアプローチする 二つの相対跡公式を提唱し、それらの基本補題を証明した。 最近、Martinとの共同研究によって、これらとは異なる新しい相対跡公式を考察し、 基本補題を証明した。談話会においては、この新しい跡公式を紹介するととも に、以前の二つとの相違点等について話したい。

Comment

Title

曲面に付随する単体複体とその応用について

Date

2009年11月4日(水) 16:30〜17:30    (16:00より205談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科数学教室110講演室(理3号館)

Speaker

木田 良才 (Yoshikata Kida)氏 (京大・理)

Abstract

コンパクトで向きづけ可能な (境界があってもよい) 曲面 S が与えられたとき, カーブ複体と呼ばれる単体複体が定義される. これは, S 上の単純閉曲線のアイソトピー類を頂点とするような単体複体である. 近年, 多くの研究者によりカーブ複体の組み合わせ的, 幾何学的側面が調べられており, それらは S の写像類群の研究において重要な役割を果たしている. 本講演では N. V. Ivanov らによるカーブ複体の自己同型群の計算に触れた後, 講演者の結果を含む, いくつかの応用を説明する. また, カーブ複体の変種である, S を分離する曲線からできる単体複体を導入し, その自己同型群の計算と応用についても述べたい.

Comment

Title

p-進簡約群の表現 と 局所ε-因子

Date

2009年10月28日(水) 15:15〜16:15 (16:15〜16:45 205談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科数学教室110講演室(理3号館)

Speaker

石川 佳弘 (Yoshihiro Ishikawa)氏 (岡山大)

Abstract

p-進簡約群の表現πに付随する局所ε-因子には, local root number と "analytic conductor"という数論的に重要な不変量が エンコードされている。 local root number は, 関数等式の中心に於けるL-関数のvanishingを/他の 群表現からの liftingを コントロールし, "analytic conductor"は, 表現πの"分岐"の度合いを測る と信じられている。今回は, L-関数の 積分表示による "analytic conductor"の研究について, お話したい。

Comment 16:45〜17:45 談話会 仲田先生(力学系)があります

Title

連分数展開の Legendre 定数と Lenstra 定数について

Date

2009年10月28日(水) 16:45〜17:45 (16:15〜16:45 205談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科数学教室110講演室(理3号館)

Speaker

仲田 均 (Hitoshi Nakada)氏 (慶應義塾大)

Abstract

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Comment 15:15〜16:15 談話会 石川先生(整数論)があります。

Title

$E_6$の中の幾何

Date

2009年10月21日(水) 16:30〜17:30    (16:00より205談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科数学教室110講演室(理3号館)

Speaker

松澤 淳一 (Jun-ichi Matsuzawa)氏 (奈良女子大・理)

Abstract

成木勇夫氏による3次曲面のモジュライのコンパクト化は, 3次曲面の長い歴史の中でも特別な意義をもつ(と私は思う). その内容を紹介しつつ,そこから見えてくる,幾何とルート系の 構造の興味深い関係について解説する.

Comment

Title

偏微分方程式の消散構造とエネルギー減衰

Date

2009年10月14日(水) 16:30〜17:30    (16:00より205談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科数学教室110講演室(理3号館)

Speaker

川島 秀一 (Shuichi Kawashima)氏 (九大・数理学研究院)

Abstract

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Comment

Title

Affine Mumford Theorem and related topics

Date

2009年10月7日(水) 16:30〜17:30    (16:00より205談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科数学教室110講演室(理3号館)

Speaker

宮西 正宜 (Masayoshi Miyanishi)氏 (大阪大学名誉教授)

Abstract

Let V be a complex affine normal surface and let V^0 be the smooth part of V. Suppose that V is topologically contractible. Then V is smooth if and only if V^0 is simply connected.

Comment

Title

3体問題の変分法によるアプローチ
A variational approach to the three-body problem

Date

2009年7月8日(水) 16:30〜17:30    (16:00より205談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科数学教室110講演室(理3号館)

Speaker

柴山 允瑠 (Mitsuru Shibayama)氏 (京大・数理研)

Abstract

3体問題は非常に古くから研究されている問題である. 近年, 変分法による手法が発展しており, 8の字解など 様々な周期解の存在が証明されている. この講演では, 講演者の結果を含め, 存在が示された周期解を紹介する. また, 二等辺3体問題という, 3体問題を不変空間に 制限した問題においては, 変分法によって得られた周期解と 摂動論との関連が少し分かってきたので, その結果も紹介する.

Comment

Title

Black-Scholesモデルの拡張について

Date

2009年7月1日(水) 16:30〜17:30    (16:00より205談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科数学教室110講演室(理3号館)

Speaker

高岡 浩一郎 (Koichiro Takaoka)氏 (一橋大・商学研究科)

Abstract

株式オプションなどのデリバティブの価格計算に用いる株価変動モデル として最も有名なものは,Black-Scholes モデル(幾何 Brown運動モデル)であ るが,このモデルにおけるボラティリティが期間中ずっと定数である という仮定 が,現実の株価データと合わないと批判される.モデルを現実により 近付けるた めに,様々な改良や拡張が行われてきた.
 本報告ではまずそれらの拡張/改良モデルについて簡単なレビュー を行い,さらに Takaoka(2004) で提唱した1つの拡張モデルついて解説する.このモ デルは, 様々な分散パラメータの幾何 Brown 運動の重み付き平均を 取ったものである (分布を重ね合わせたものではない).均衡論的な議論からのモデル の導出や、 モデル化に用いた確率過程の数学的性質、さらにこのモデルに基づく オプション価格計算などについて説明する。 一部は二見英徳氏(東京海上日動火災)との共同研究である.

Comment

Title

On elliptic fibrations and Lagrangian fibrations

Date

2009年6月24日(水) 16:30〜17:30    (16:00より205談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科数学教室127大会議室(理3号館)

Speaker

松下 大介 (Daisuke Matsushita)氏 (北大・理)

Abstract

代数的なシンプレクティック形式を持つ多様体上のファイブレーションで一 般ファイバーがラグランジアン部分多様体となっているものをラグランジア ンファイブレーションという. K3 曲面とその上の楕円ファイブレーション, あるいは単位円盤上の楕円ファイブレーションはこの条件を満す最も簡単な 例とみなすことができる. 高次元のラグランジアンファイブレーションはこ れら K3 曲面上の楕円ファイブレーション, あるいは単位円盤上の楕円ファ イブレーションと類似の幾何的性質を持つと予想されている. 本講演では, 類似の性質とともに, 高次元特有の性質について得られた結果を紹介する.

Comment

Title

最近の高次元類体論について
Recent developments on higher dimensional class field theory

Date

2009年6月 17日(水) 16:30〜17:30     (16:00より1階ロビーでtea)

Place

京都大学数理解析研究所 (RIMS) 202 号室

Speaker

平之内 俊郎 (Toshiro Hiranouchi)氏 (京大・数理研)

Abstract

本講演では, 古典的な類体論を復習したあと 加藤-斎藤以降の高次元類体論の発展について簡単に紹介します。 特に昨年 G. Wiesend によりこの分野で大きな進展があったので、 その考え方と派生する問題について述べたいと思います。

Comment

Title

複雑ネットワークの構造とダイナミクス

Date

2009年6月10日(水) 16:30〜17:30    (16:00より205談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科数学教室127大会議室(理3号館)

Speaker

一宮 尚志 (Takashi Ichinomiya)氏 (京大・理)

Abstract

1990年代末より、物理、工学、経済、生物などの領域で、 インターネット、電力網、食物連鎖、論文の共著関係などの 複雑で巨大なネットワークの特徴や性質が盛んに調べられ始めた。 その結果、これらのネットワークの多くは『スケールフリー』など の多くの共通した特徴を持つことがわかってきた。また、こういっ たネットワーク上での感染症の拡散や、同期現象といったさまざま なダイナミクスが調べられ、興味深い結果が得られている。
数学的には、こういった複雑ネットワークの問題は、グラフ理論、 確率論、力学系など、様々な分野が密接に絡まった問題である。本 講演では、こういった複雑ネットワークの研究の現状について、 講演者自身の結果も交えながら紹介したい。

Comment

Title

New phase decomposition formula and its applications

Date

2009年6月 3日(水) 15:00〜16:00     (16:00より数理研1階ロビーでtea)

Place

京都大学大学院理学研究科数学教室127大会議室(理3号館)

Speaker

澤野 嘉宏 (Yoshihiro Sawano)氏 (学習院大・理)

Abstract

A fundamental fact on Fourier analysis is that ${\mathcal F}$ is a unitary transform from $L^2({\mathbb R}^n_x)$ on the "time" space to $L^2({\mathbb R}^n_\xi)$ on the "frequency(=phase)" space. A important class of singular integral operators is defined via the Fourier transform. For example the Hilbert transform is a typical example of sigular integral operators realized by the Fourier multiplier. A more advanced example will be a class of PSIDO.
In this talk I will present a decomposition formula of the "frequency" space. This talk shall be oriented to appications of this new decomposition formula.
Finally, the material of this talk is the following paper by the speaker, which will be published from Michigan Mathematical Journal.
Maximal operator for pseudo-differential operators with homogeneous symbols

Comment 16:30より通常談話会

Title

Shintani's formula for Whittaker functions and its q,t-generalization

Date

2009年6月 3日(水) 16:30〜17:30     (16:00より1階ロビーでtea)

Place

京都大学数理解析研究所 (RIMS) 202 号室

Speaker

Ivan Cherednik 氏 (The University of North Carolina at Chapel Hill)

Abstract

We will begin with the Shintani-Casselman-Shalika formula for the p-adic unramified Whittaker function. Surprisingly, it does not depend on p (in a suitable normalization), which has no clear explanation in the p-adic theory. To understand this phenomenon and other features of the p-adic Whittaker function, one needs to extend it to the q-Whittaker function, which, among other its properties, interpolates between the p-adic and real Whittaker functions. Moreover, another step is needed, the q,t-theory. At this level, the Shintani formula becomes the specialization theorem for the difference spherical function, generalizing the basic hypergeometric function and the Macdonald polynomials. The q-Whittaker functions attract attention now because of their connection with the affine flag varieties and, possibly, the quantum Langlands program. The Shintani formula will be introduced from scratch, including an outline of its justification.

Comment

Title

自由群の自己同型群のJohnson準同型について

Date

2009年5月27日(水) 16:30〜17:30    (16:00より205談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科数学教室127大会議室(理3号館)

Speaker

佐藤 隆夫 (Takao Satoh)氏 (京大・理)

Abstract

自由群の自己同型群は,Dehnや Nielsenらによって,曲面の写像 類群等との関連から研究され始めた群である.近年では,曲面の 写像類群の研究で発 展してきた理論の類似物を構築するという研究が活発であり,Johnson 準同型の理論 もそのうちの一つである.Johnson準同型とは,端的に言え ば,Johnson filtrationと 呼ばれる,自由群の自己同型群のある正規部分群の列に対し, その各次数商の情報を記述するものである.これは,言わば自由 群の自己同型群の逐 次近似を考えることであり,そのホモロジー群を研究する上でも 重要な役割を果たす. 本講演では,Johnson準同型の定義から始めて,特にその全 射性について考察し,最近 得られた結果について紹介する予定である.

Comment

大談話会


Title

調和写像の Schrodinger 及び熱流における漸近安定性と永久振動集約

Date

2009年5月20日(水) 14:40〜15:40

Place

京都大学数理解析研究所 420 号室

Speaker

中西 賢次 (Kenji Nakanishi)氏 (京大・理)

Abstract

2次元平面から球面への Schrodinger map, heat flow, 及び Landau-Lifschitz-Gilbert 方程式 について、z^m の形の調和写像に回転共変 でエネルギーの小さい初期摂動を加え、時刻無限大での挙動を調べる。これら の方程式は数学的には Schrodinder や熱方程式の値域を複素数から球面へ換 えたもので、物理的には強磁性体のスピンの時空変化を記述するモデル (Heisenberg モデルの連続バージョン)として考えられている。
 この問題では回転数 m が低いと調和写像の空間無限遠での収束が遅いため、 分散性(または拡散性)の摂動部分との長時間相互作用が大きくなり、漸近挙 動の制御が難しくなる。この講演ではそれが実際の時間漸近挙動の違いに顕れ る事を示す。具体的に、回転数3以上の場合、解は時刻無限大で一つの調和写 像に収束するが、回転数2で heat flow かつ回転摂動が無い場合、解は調和 写像の1パラメータスケール変換族へ漸近しつつ、そのスケールパラメータは 必ずしも収束せず、時刻無限大で空間原点または空間無限遠へ集約したり、ま たその間を永遠に振動し続けることも可能である。しかもそれらの分類は初期 値を用いた具体的な式から完全に決定される。
 後者のように集約・離散を無限に繰り返す現象は、一般にスケール臨界の非 線形分散方程式で大きな解の解析において最も問題となるシナリオである。 これまでその排除に成功した例はいくつかあるが、実際に起こる例は知られて おらず、その点からも興味深い。なおこの講演は Stephen Gustafson, Tai-Peng Tsai との共同研究に基づいている。

Comment 15:40-16:30 202号室にてTea Break

大談話会


Title

極小モデル理論の特異点問題
(Problems on singularities from the theory of minimal models)

Date

2009年5月20日(水) 16:30〜17:30

Place

京都大学数理解析研究所 420 号室

Speaker

川北 真之 (Masayuki Kawakita)氏 (京大・数理研)

Abstract

極小モデル理論とは、各双有理同値類を代表する多様体を標準因子の比較により抽出する理論であり、極小モデルプログラム(MMP)の形で定式化されている。高次元では特異点が自然に現れることが問題の難しさである。最近Birkar、Cascini、Hacon、McKernanが特殊な状況下でMMPを完成させ、目下フリップの終止予想が最重要な課題であるが、終止予想もまた特異点の問題へ還元される。MMPで現れる特異点は、極小対数的食違い係数と呼ばれる、特異点の程度を反映する不変量で定義されるが、高次元では定義以上の性質は十分調べられていない。講演では、極小モデル理論から生じる特異点問題を概説し、それに関する研究を紹介する。

Comment 15:40-16:30 202号室にてTea Break

Title

ヒゴーフレアホモロジーとその周辺
(Heegaard Floer homology and the related topics)

Date

2009年5月13日(水) 16:30〜17:30     (16:00より1階ロビーでtea)

Place

京都大学数理解析研究所 (RIMS) 202 号室

Speaker

丹下 基生 (Motoo Tange)氏 (数理解析研究所)

Abstract

 Heegaard Floer homologyとは今世紀初めに P.OzsvathとZ.Szaboらによって定義された3次元多様体の位相不変量である。 その応用範囲の広さと強力さから多くのトポロジストらによって 注目を集めるようになった。
 この不変量はAtiyah-Floer予想と呼ばれる、ゲージ理論と シンプレクティック幾何の理論の間のある関係に基づいており 上記の定義者たちはSeiberg-Witten gauge理論におけるその関係の 対応物を定義したといえる。 彼らはこの不変量の様々な計算方法を開発し、成功した。 その結果トポロジーの予想を多く解決し、多大な応用をもたらしており、 さらに発展し続けている。 例えばSeiberg-Witten理論の範囲からトージョン不変量、接触構造や 葉層構造の不変量、4次元の不変量が現れ、 シンプレクティック幾何の範囲からデーン手術公式や結び目不変量 が現れる。
 しかしこの不変量では捉えきれない3次元多様体の の側面(例えば幾何構造や量子不変量など)もありそれにどこまで近づけるかも 今後の課題といえる。
 この講演ではデーン手術における講演者の結果も交えながら ヒゴーフレアホモロジーの初歩的な説明から最近の話題まで述べるつもりである。

Comment

Title

捻られたK理論の実現とFredholm作用素の有限次元近似

Date

2009年4月22日(水) 16:30〜17:30    (16:00より205談話室でtea)

Place

京都大学大学院理学研究科数学教室127大会議室(理3号館)

Speaker

五味 清紀 (Kiyonori Gomi)氏 (京大・理)

Abstract

「捻られたK理論(twisted K-theory)」とは, 位相的K理論の変種の一つである. この概念は, 1970年のP. DonovanとM. Karoubiの仕事, 及び1989年のJ. Rosenbergの仕事で導入され, 最近では数理物理への応用から多くの数学者・物理学者によって研究されている.
 位相的K理論を定義する際にはベクトル束を用いるが, 他にC*代数やFredholm作用素の空間を用いるという方法でも定義できる. ベクトル束を使う場合, 有限次元のものだけを考えればよいという意味で, この場合の定義は「有限次元的」であるといえる. 一方で, C*代数やFredholm作用素の空間を使う場合は「無限次元的」な定義といえる. これまで, 捻られたK理論を一般的に定義する際には, 後者の「無限次元的」な定義のみが知られていた. (ある特別な場合には「有限次元的」な定義も知られていたが, 一般の場合にはうまくいかなかった.)
 本講演では, この「捻られたK理論を有限次元的に定義する」という問題に対する私の解答を説明したい. より具体的には「捻られたHermite一般ベクトル束」によって捻られたK理論が定義できる, ということを説明したい. 「捻られたHermite一般ベクトル束」は, 古田幹雄氏(東大数理)によって導入された「Hermite一般ベクトル束」に, ある種の捻れを加えたものである. この概念は, Dirac型作用素, あるいは, Fredholm作用素の族に対して「有限次元近似」をすることで, 自然に得られる幾何学的な対象である. そのため, 捻られたK理論のFredholm作用素の空間を使った定義と, 非常に相性が良いことが鍵となっている.
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Title

巾零解析の展開; 特に,リー環の表現に付随した微分方程式系と 旗多様体の部分多様体の外在的幾何
Development of nilpotent analysis; systems of differential equations associated with a representation of a Lie algebra and extrinsic geometry of submanifolds in a flag manifold

Date

2009年4月15日(水) 16:30〜17:30     (16:00より1階ロビーでtea)

Place

京都大学数理解析研究所 (RIMS) 202 号室

Speaker

森本 徹 (Tohru Morimoto)氏 (数理解析研究所)

Abstract

多様体の概念を少し拡張してフィルター付き多様体の概念が得られる.それは 多様体であってその接ベクトル束に(然るべき自然な条件を満たす)部分ベクトル束の列からなる フィルターの備わったもののことである. 多様体の各点での第1近似は接ベクトル空間(可換リー環)であるが,フィルター付き多様体の 各点にはその第1近似として巾零リー環が定まる.この巾零リー環を基にした フィルター付き多様体上の微分方程式系の研究は,巾零解析と呼ばれ, 講演者により始められ進められてきた.
 巾零解析により,非線形偏微分方程式系の解の存在について これまで予想さえされなかった一般的な定理が得られると同時に, また一方では,群,幾何構造,微分方程式系,それら相互の密接な関係が,より広い 視野の下でよりはっきりと見えてき,いろいろなおもしろい問題が浮き彫りになってくる.
 この講演では,特に後の方に焦点をあて, リー環の表現に付随してフィルター付き多様体上の微分方程式系のクラス が定まること, それらの中の線形のものたちのクラスの同値問題は, 旗多様体の部分多様体の外在的幾何に対応すること, そして,リー環が半単純なときには,そのクラスの線形偏微分方程式系の不変量は, 代数的調和理論と動標構束の方法によって完全に求められること, などについて話をしたい.
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