2000数学談話会
日時: | 2000年12月20日(水) 16:00-17:00 (15:30より談話室でtea) | |
場所: | 京都大学理学研究科数学教室大会議室 | |
神山 靖彦 (琉球大・理) | ||
題目: | 有理関数空間のトポロジー | |
日時: | 2000年12月13日(水) 16:00-17:00 (15:30より1階ロビーでtea) | |
場所: | 京都大学数理解析研究所 202 号室 | |
Yves Laurent (CNRS) | ||
題目: | The Irregularity of Differential Equations and of D-Modules [dvi] | |
日時: | 2000年12月6日(水) 16:00-17:00 (15:30より談話室でtea) | |
場所: | 京都大学理学研究科数学教室大会議室 | |
後藤 竜司 (阪大・理) | ||
題目: | Rozansky-Witten invariants of log symplectic manifolds | |
Abstract: |
1997年Rozansky-Wittenにより、
超ケ-ラ-多様体を用いて、新たな3次元多様体の不変量が構成できることが、
提唱された。これは、以前から知られていた3次元多様体の不変量、
Chern-Simon不変量と類似した構造をしており、Chern-Simon不変量の構成において、
リ-環が果たしていた役割を今度は超ケ-ラ-多様体が果たしている。
その後、この不変量はKapranov-Kontsevichにより、 コンパクトな超ケーラー多様体にたいして、Atiyah類を用いて再構成され、 具体的に計算ができるものとなっている。 しかしながらノンコンパクトな超ケーラー多様体にたいし Kapranov-Kontsevichの構成を適用することはできない。 この講演ではノンコンパクトな超ケ-ラ-多様体のクラスとして対数的な超ケ-ラ-多様体というものを導入し、 このクラスではこの不変量が自然に一般化されることを示す。この拡張により、 モノポ-ルのモジュライ空間などにたいして、この不変量が構成可能となる。 |
日時: | 2000年11月29日(水) 16:00-17:00 (15:30より談話室でtea) |
場所: | 京都大学理学研究科数学教室大会議室 |
中西 知樹 氏(名大・多元数理) | |
題目: | 量子アフィン代数の有限次元表現に関する Kirillov-Reshetikhin予想 |
大談話会のご案内
1. | 物体による散乱 散乱行列とゼータ関数 | |
井川 満 氏 (京大・理) | ||
2. | Surreal Numbers | |
Martin D. Kruskal 氏 (Ruters Univ.) |
日時: | 2000年11月15日(水曜日)14:00より | |
場所: | 京都大学理学研究科数学教室大会議室 | (講演) |
同 123号室 | (Tea Break) |
プログラム
井川 満 氏 | 14:00-15:00 | (大会議室) |
─Tea Break─ | 15:00-16:00 | (123号室) |
Martin D. Kruskal 氏 | 16:00-17:00 | (大会議室) |
日時: | 2000年11月8日(水) 16:00-17:00 (15:30より談話室でtea) | |
場所: | 京都大学理学研究科数学教室大会議室 | |
谷口 説男 (九大・数理) | ||
題目: | 確率振動積分の漸近挙動について [dvi] | |
日時: | 2000年11月1日(水) 16:00-17:00 (15:30より1階ロビーでtea) | |
場所: | 京都大学数理解析研究所 202 号室 | |
大浦 拓哉 (数理研) | ||
題目: | 級数の加速法の連続拡張と数値積分への応用 [dvi] | |
日時: | 2000年10月25日(水) 16:00-17:00 (15:30より談話室でtea) | |
場所: | 京都大学理学研究科数学教室大会議室 | |
山本 野人(電気通信大学・情報工学科・計算科学講座) | ||
題目: |
有限要素法の誤差についての一考察 一メッシュ全体の近似能力を見積もる一 [ps.gz] | |
Abstract: |
我々は、有限要素法のうち三角形1次要素について、その誤差評価定数に精度保証
付きの上限を与える研究を行なった(1998)。この見積もりの方法は、
有限要素空間における補間を介して1要素上での誤差評価の問題に帰着させて行なう
というものであった。得られた結果は要素が標準三角形の場合についてである。
三角形が歪んでいるときの誤差評価定数は、この結果にアフィン変換を通じて得られる
係数を掛けることで計算できる。メッシュが一様な分割でないときには、
もっとも近似能力の低い要素における誤差評価定数がメッシュ全体の誤差を決定する
ことになる。
ところが、有限要素法の利用者の多くは、実際にはかなり潰れた三角形要素を用いても メッシュ全体の近似能力はそれほど落ちない、と感じていると言われる。 そこで我々は、有限要素法の誤差評価の問題をある種の楕円型作用素に関する 固有値問題に帰着させ、 その固有値問題を精度保証付きで解くことでメッシュ全体に対する誤差評価定数の 上限を与えることを試みた。 楕円型偏微分方程式に対する精度保証付き計算(中尾理論)は、有限要素法を基礎に 発展してきたが、有限要素法の 誤差評価定数が知られていないときには用いることができなかった。つまり、 誤差評価定数そのものを見積もる上述のような問題に適用するには原理的な困難が あることになる。実際、1998年に行なった1要素上の誤差評価定数を見積もる 研究では、解析的に知られている定数の上限(これは実際よりもかなり大きな値で あった)から出発して逐次的により改善された上限を計算していく、といったかなり 職人芸的なテクニックを用いる必要があった。そのような出発値が知られ ていなければ、これまでの中尾理論では手も足も出ないわけである。 最近、スペクトル法に基礎をおく精度保証法が開発されたので、これを用いて メッシュ全体の誤差を見積もることにした。スペクトル法の誤差評価は非常に 簡単であるので、この方法は上記のような出発値を必要としない。すなわち、 いろいろな形状・次数の要素からなるメッシュに適用できるという利点をもつ。 一方で、領域全体の形は制限を受けることになる。談話会では、その時点で得られて いる数値結果を紹介しながら、この問題についての見通しをお話したいと考えている。 |
日時: | 2000年10月25日(水) 16:00-17:00 (15:30より談話室でtea) |
場所: | 京都大学理学研究科数学教室大会議室 |
山本 野人(電気通信大学・情報工学科・計算科学講座) | |
題目: |
有限要素法の誤差についての一考察 一メッシュ全体の近似能力を見積もる一 [ps.gz] |
Abstract: |
我々は、有限要素法のうち三角形1次要素について、その誤差評価定数に精度保証
付きの上限を与える研究を行なった(1998)。この見積もりの方法は、
有限要素空間における補間を介して1要素上での誤差評価の問題に帰着させて行なう
というものであった。得られた結果は要素が標準三角形の場合についてである。
三角形が歪んでいるときの誤差評価定数は、この結果にアフィン変換を通じて得られる
係数を掛けることで計算できる。メッシュが一様な分割でないときには、
もっとも近似能力の低い要素における誤差評価定数がメッシュ全体の誤差を決定する
ことになる。
ところが、有限要素法の利用者の多くは、実際にはかなり潰れた三角形要素を用いても メッシュ全体の近似能力はそれほど落ちない、と感じていると言われる。 そこで我々は、有限要素法の誤差評価の問題をある種の楕円型作用素に関する 固有値問題に帰着させ、 その固有値問題を精度保証付きで解くことでメッシュ全体に対する誤差評価定数の 上限を与えることを試みた。 楕円型偏微分方程式に対する精度保証付き計算(中尾理論)は、有限要素法を基礎に 発展してきたが、有限要素法の 誤差評価定数が知られていないときには用いることができなかった。つまり、 誤差評価定数そのものを見積もる上述のような問題に適用するには原理的な困難が あることになる。実際、1998年に行なった1要素上の誤差評価定数を見積もる 研究では、解析的に知られている定数の上限(これは実際よりもかなり大きな値で あった)から出発して逐次的により改善された上限を計算していく、といったかなり 職人芸的なテクニックを用いる必要があった。そのような出発値が知られ ていなければ、これまでの中尾理論では手も足も出ないわけである。 最近、スペクトル法に基礎をおく精度保証法が開発されたので、これを用いて メッシュ全体の誤差を見積もることにした。スペクトル法の誤差評価は非常に 簡単であるので、この方法は上記のような出発値を必要としない。すなわち、 いろいろな形状・次数の要素からなるメッシュに適用できるという利点をもつ。 一方で、領域全体の形は制限を受けることになる。談話会では、その時点で得られて いる数値結果を紹介しながら、この問題についての見通しをお話したいと考えている。 |
日時: | 2000年10月18日(水) 16:00-17:00 (15:30より談話室でtea) |
場所: | 京都大学理学研究科数学教室大会議室 |
V. I. Bogachev (Moscow State University) | |
題目: | On some interesting connections between deterministic and stochastic differential equations [ps.gz] |
Abstract: |
Relations will be discussed between
the ordinary differential equation
$$ x'(t)=B(x(t)) $$ and the stochastic differential equation $$ dx_t=dw_t+B(x_t)dt, $$ corresponding to the same continuous vector field $B$ on a finite or infinite dimensional space, where in the stochastic case $w_t$ is a random process (typically, a Wiener process). The discussion will mainly concern existence and uniqueness theorems. Examples will be considered when one of the two equations is uniquely solvable whereas the other one has no solutions or a solution is not unique. Principal positive results in finite and infinite dimensions will be presented. An interesting recent direction in the study of equations of both types deals with vector fields $B$ which possess low regularity such as the membership in the first Sobolev class (which guarantees continuity, but not Lipschitzness). In addition, we shall consider the solvability of the stochastic equations $$ dx_t^\varepsilon =\varepsilon dw_t+B(x_t^\varepsilon)dt $$ with a small parameter $\varepsilon$ and the behaviour of solutions as $\varepsilon\to 0$. In the infinite dimensional case, even linear equations exhibit nontrivial effects. Several difficult recent positive results on linear equations will be mentioned and interesting examples will be described. Finally, some open problems in this area will be discussed. Prerequisites from the theory of random processes will be presented. |
日時: | 2000年7月12日(水) 16:00-17:00 (15:30より1階ロビーでtea) |
場所: | 京都大学数理解析研究所 202 号室 |
J. D. Gibbon (Imperial College London / RIMS) | |
題目: | On the regularity problem for the 3D incompressible Navier-Stokes equations [ps.gz] |
大談話会のご案内
1. | Recursion relations for rigged partitions arising in functional realization of conformal block [ps.gz] | |
三輪 哲二 氏 (京大・理) | ||
2. | Rational curves of minimum degree on projective varieties and applications [ps.gz] | |
宮岡 洋一 氏 (京大・数理研) |
日時: | 2000年7月5日(水曜日)14:00より | |
場所: | 京都大学数理解析研究所 | 420号室 (講演) |
同 | 202号室 (Tea Break) |
プログラム
三輪 哲二 氏 | 14:00-15:00 | (420号室) |
─Tea Break─ | 15:00-16:00 | (202号室) |
宮岡 洋一 氏 | 16:00-17:00 | (420号室) |
日時: | 2000年6月28日(水) 16:00-17:00 (15:30より談話室にてtea) |
場所: | 京都大学大学院理学研究科数学教室大会議室 |
示野 信一 (岡山理科大・理) | |
題目: | 球フーリエ変換に対する不確定性原理 |
Abstract: | 対称空間上の球フーリエ変換やその拡張であるDunkl 変換や Heckman-Opdam 変換に対して,古典的なフーリエ変換の場合 と同様の逆変換公式,Plancherel 定理などが知られている. フーリエ解析における不確定性原理の範疇にある,Hardy の定理 と Heisenberg の不等式の,これらの変換への拡張について論じる. |
日時: | 2000年6月21日(水) 16:00-17:00 (15:30より1階ロビーでtea) |
場所: | 京都大学数理解析研究所 202 号室 |
藤野 修 (京大・数理研) | |
題目: | 対数的標準と半対数的標準 |
Abstract: |
代数多様体と言うと既約性を仮定することが多いが, 今回は既約性を仮定しない
多様体を扱う. すなわち, 複素数体上定義された被約な代数的スキームを
扱う. 厳密にいうと正しい言葉遣いでないが, ここでは可約な代数多様体と呼ぶ.
可約な代数多様体の代表選手はマンフォードらによる安定曲線であろう. 彼らは安定曲線を用いることにより曲線のモジュライ空間のコンパクト化を構成した. コラールとシェパード・バロンは一般型曲面のモジュラ イ空間のコンパクト化のために 安定曲面(stable surface)を定義した. その際, 対数的標準(log canonical)特異点の一般化である 半対数的標準(semi log canonical)特異点なる 概念を導入した. 今回のお話の主役は対数的標準と半対数的標準である. 誤解を恐れずに述べると, 半対数的標準と呼ばれる可約な多様体のクラスは 安定曲線の一般次元化の一つである. 対数的標準や半対数的標準というクラスは人々にあまり愛されてこなかったが, 実はモジュライ空間のコンパクト化や, 既約な多様体の性質を調べる過程で 大切な役割を果たしてくれる愛すべきものなのである. 具体的には以下のことについて話す予定である.
|
日時: | 2000年6月7日(水) 16:00-17:00 (15:30より談話室にてtea) |
場所: | 京都大学大学院理学研究科数学教室大会議室 |
雪江 明彦(東北大・理) | |
題目: | 概均質ベクトル空間に関連する密度定理 [ps.gz] |
日時: | 2000年6月14日(水) 16:00-17:00 (15:30より談話室にてtea) |
場所: | 京都大学大学院理学研究科数学教室大会議室 |
小池 達也 (京大・理) | |
題目: | 確定特異点を含む方程式に対する完全WKB解析とHeunの方程式 [ps.gz] |
日時: | 2000年5月24日(水) 16:00-17:00 (15:30より1階ロビーでtea) |
場所: | 京都大学数理解析研究所202号室 |
高橋 篤史(京大・数理研) | |
題目: | Calabi-Yau 3-fold の Gromov-Witten 不変量について [ps.gz] |
日時: | 2000年5月17日(水) 16:00-17:00 (15:30より1階ロビーでtea) |
場所: | 京都大学数理解析研究所202号室 |
長山 雅晴(京大・数理研) | |
題目: | 反応拡散系に現われる螺旋進行波について [ps.gz] |
日時: | 2000年4月26日(水) 16:00-17:00 (15:30より談話室にてtea) |
場所: | 京都大学大学院理学研究科数学教室大会議室 |
吉田 伸生(京大・理) | |
題目: | Gibbs 分布と緩和過程 |
Abstract: |
例えば一定質量の気体や金属をミクロの世界から見てみよう。
これらは無数の分子達が相互作用するランダムな系である。
このような系での分子達の振る舞いは Gibbs 分布と呼ばれる
確率分布に支配される。この分布はエネルギーと
エントロピーのという2つの要素から決定される
「最も安定な」確率分布である。実際、分子達を(無理やり)
与えられた分布に従わせても、分子達の分布は時間の経過
とともに Gibbs 分布に収束する(緩和現象)。
この緩和の過程(緩和過程)
は自然な物理現象として
研究されると同時にGibbs 分布のコンピューターシミュレーション等
にも有用である。
今回の談話会では物理的背景と数学模型(Ising 模型 及び (φ4)-格子場) の入門的解説から 始め、「Gibbs 分布の確率論的性質」と「緩和過程の収束」 との関係についてお話ししたい。 |
日時: | 2000年4月19日(水) 16:00-17:00 (15:30より1階ロビーでtea) |
場所: | 京都大学数理解析研究所202号室 |
高木 寛通 (京大・数理研) | |
題目: | Q-Fano 3-foldの分類と有界性について |
Abstract: | Fano 多様体はその名の通り、今世紀の初めに Fano が $\mathbb{P}^4$ の 3次超曲面 の非有理性を示すために考察したものに起源を持つが、それを現代的に定義し、3次元で 基本的な場合(簡単という意味でなく)に分類したのは、Iskovskih である。定義は簡単で、反標準因子が豊富な Cartier 因子である多様体を Fano 多様体と言う。これだけの条件で多様体の分類ができるのが、この世界の魅力である。さらに、極小モデル理論によって、反標準因子が豊富な $\mathbb{Q}$-Cartier 因子である多様体 --- これを $\mathbb{Q}$-Fano 多様体と呼ぶ --- が、多様体の分類において、 重要な位置を占めることが分かった。 この講演では、Fano に始まり、Iskovskih, Shokurov, 森-向井、向井によって完成された3次元 Fano 多様体の分類と、 Koll\'ar-宮岡-森の一連の論文で示された Fano 多様体の有界性定理について復習し、それが如何に $\mathbb{Q}$-Fano 多様体に拡張されるかについて話す。 |
日時: | 2000年2月23日(水) 16:00-17:00 (15:30より1階ロビーでtea) |
場所: | 京都大学数理解析研究所202号室 |
山田 道夫(東大・数理/京大・数理研国内客員) | |
題目: | Wavelet 解析の工学的応用について [ps] |
日時: | 2000年2月9日(水) 16:00-17:00 (15:30より1階ロビーでtea) |
場所: | 京都大学数理解析研究所202号室 |
長藤 かおり(京大・数理研) | |
題目: | 楕円型固有値問題に対する精度保証付き数値計算とその応用 |
Abstract: |
近年、計算機での計算結果の信頼性の立場から見た科学技術計算法のひとつとして
精度保証付き数値計算法あるいは、数値的検証法
と呼ばれる数値計算法が取り上げられるようになってきた。これは、扱う問題の
真の解と、計算機による近似解との誤差を保証するという観点にとどまらず、
理論的に解の存在証明が困難な問題に対して、計算機上で解の存在(あるいはさらに
一意性)を数値的に検証する方法として注目されている。
本講演では、二つの問題に対する精度保証付き数値計算法について提案し、 検証数値例を与える。 その一つは、無限次元固有値問題の固有値・固有関数に対する精度保証で、 いま一つは、非線形楕円型方程式の解の検証である。 固有値問題については、2階楕円型作用素 の固有値および固有関数を、精度保証付きで求める方法について述べる。 線形な自己共役固有値問題を、固有値と固有関数のペアに対する非線形システムと して定義し、 非線形楕円型方程式の解に対する数値的検証法の1つとして知られている中尾の方法 を、拡張して適用できるように定式化する。この方法は、固有値・固有関数を、 ある近似固有対のまわりで包み込むだけでなく、その局所一意性も保証するもので あり、これにより、固有値に重複度がない場合、個々の固有値の分離が可能と なる。これら一意性の考察には無限次元ホモトピー法が用いられる。 さらに、この方法は他の方法(例えばPlum、Behnkeの方法)に比べてアルゴリズムが 単純であり、非自己共役固有値問題へも拡張が可能であるなどの特長を持っている。 また、非線形楕円型方程式の解の検証については、2階非線形楕円型境界値問題を 扱う。この問題を不動点定式化して無限次元Newton法を適用し、さらに、解の 局所一意性を保証するための拡張を行う。無限次元Newton法を適用するためには、 対応する線形化作用素の絶対値最小固有値の評価が本質的に重要となるが、 この評価には、上記の中尾の方法を応用した。 なお、絶対値最小固有値の精度保証に関して、特定の実数区間に固有値が一つも 存在しないことを数値的に検証する方法も与える。最後に、これらの方法を 精度保証ソフトウェアを用いて実現した数値例として、Emden 及び Allen-Cahn 方程式に関する固有値問題と解の検証問題への適用例をあげる。 無限次元固有値問題および非線形楕円型境界値問題は、理工学上の種々の数理現象 を解明する上で重要であるのみならず、 特に固有値の計算は、非線形偏微分方程式の解の分岐や安定性とも深く関連して いる。本研究は、これらの問題に対して、 楕円型方程式の解に対する中尾の数値的検証法を適用する上での有効性を示す ものといえる。 |
日時: | 2000年1月19日(水) 16:00-17:00 (15:30より談話室にてtea) |
場所: | 京都大学大学院理学研究科数学教室大会議室 |
村瀬 篤 (京産大・理) | |
題目: | ユニタリ群のmetaplectic表現について |
日時: | 2000年1月12日(水) 16:00-17:00 (15:30より談話室にてtea) |
場所: | 京都大学大学院理学研究科数学教室大会議室 |
中村 郁 (北大・理) | |
題目: | アーベル多様体のModuliのcompact化 |
2017 | 2016 | 2015 | 2014 | 2013 | 2012 | 2011 | 2010 | 2009 | 2008 | 2007 | 2006 | 2005 | 2004 | 2003 | 2002 | 2001 | 2000 | 1999 |